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Re: ☆星の子☆ ( No.42 )
日時: 2011/10/02 17:14
名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)

2章     18話「お花見」


 お弁当を持って家族でキャンプ。これがつまらない筈がない。……でも私の場合は違った。 
 光聖君は普通に話しかけてくるが、気まずくて会話が成り立たない。曖昧な返事しかできないし、顔も直視できない。楽しいお花見も全然楽しくなんか……。

「ちょっと空、もっと話そうよ〜。」
 
 母が売店でソフトクリームを買ってきてる間、光聖君が痺れを切らし、ふてくされて言った。

「久しぶりのお花見なのに全然楽しくないよ! ……やっぱり僕が昨日話したのが原因?」
「う…ん、まぁそうだけど。」

 知っているなら、これ以上関わってこないでよ。
 そう言いたかったが、そんな厳しいこと私の口から言える筈もなく……

「お父さんのこといろいろ聞きたいんだろ? 空は全然父さんのこと覚えてないから、気に食わないんだ。」

 光聖君の≪なにもかも知ってます≫口調にイラッときて、私はとっさに立ち上がった。
 頭に血が上る。もう少し言い方を変えられないの?!

「そーだよ、何もかも気に食わないよ! 家に突撃してきて自分が星クズだとか、家に泊まらせてほしいだとか、ムシが良すぎるの! ……家だって経済的に大変なのに学校道具まで買ってもらっちゃって、授業はできるし男女に人気あるし。しまいにはお父さんの話まで持ち込むし。もう最悪! どっかいってよ!!」

 言ったあとすぐに言いすぎた、と後悔した。
 300年生きててもまだ子供だし、動作だって表情だって、幼いのに……。
 光聖君は私の言葉を聞き、しゅんとした。もう一言も口をきかなかったし、ソフトクリームだって食べても嬉しそうじゃない。
 やっぱ謝った方がいいかな、と思いながらも半分光聖君を責めている自分がいた。こんな自分に一番腹が立ったし、嫌になった。