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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ☆星の子☆ ( No.49 )
- 日時: 2011/10/11 20:27
- 名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)
3章行きまーす
3章 20話「お父さんの話2」
「……は?」
やっぱり聞かない方がよかった。光聖君はそうとう頭がイカレてるんだ。
お父さんが私の実の父親じゃない? あんた、馬鹿?
怒りの為か目が潤んできたような気がする。
グッと涙を堪えて私は強気に言い返す。
「いい加減にしてよね。」
私が怒って踵を返し部屋を出ようとしたら、その手を光聖君がしっかり掴んだ。
「馬鹿でも何でもいい。だから話を最後まで聞いて。その後は何を言っても構わないから。」
——うっ…——
こんな状況なのに胸の鼓動が高まるのを感じた。
(こんな奴になにドキドキしちゃってるのよ)
と、思いながらも話を聞いてあげようと私は座りなおし「続きをどうぞ。」と光聖君を急かす。
光聖君は瞬きを一つして、話し始めた。
「空の実の父親は空が生まれる前に離婚したんだ。その後空のお母さんが輝さん(空の義父)と出会って、空がちょうど1歳になるかならないかの時に結婚したんだよ。だから空は輝さんと血が繋がってない……。」
「嘘だよそんなの!」
あまりの事に驚愕して私は叫んだ。
そんな私の言葉を光聖君はさらりと撥ね退ける。
「空が輝さんと似ている部分なんてあったかい?」
「うっ……」
空は言葉に詰まった。確かに顔が似てるなんて言われたことは一度もないし、共通点は星が好きなことだけと言ってもいいくらいだ。
「…なっ、なんで光聖君がそんなこと知ってるの? 可笑しいじゃん、私もお父さんが義父だってこと初めて知ったのに。」
こんなこと言ったら私が光聖君の言っていることを全部信じてるみたい。
そう思って私はむっとする。
「僕と輝さんは友人だよ。」
光聖君は遠い思い出を見るように目を細め、穏やかに言った。
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