コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ☆星の子☆ ( No.60 )
日時: 2011/10/18 20:57
名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)

4章     23話「新しい友達」


 光聖君との仲もすっかり良くなり、私は今や一緒に登校するようにまでなった。
 そして光聖君はというと一躍人気者で、彼の隣には絶えず男女がいる。
 私も光聖君と一緒に登校しているので、友達が寄ってくるようになった。まだ入学して2週間余り。でも私の友達は楓を入れてほんの5人だったのだ。
 私は心の中でほっと安堵の溜息をついた。
 
「天野さんおはよう。」

 明るく声をかけてくれたのは、安藤なつみさん。元気な女の子で女子からも人気がある。
 柔らかな笑顔は、私には眩しすぎる。

「お、おはよう。安藤さん。」

 朝から声をかけられ思わずかんでしまった。そんなかっこ悪い挨拶もお構いなしに、安藤さんは明るく接してくれる。 

「なっちゃんでいいよ。みんなそう呼ぶから。」

 なっちゃんというのは安藤さんのあだ名。とっても可愛いあだ名だなぁ……と、私はいつも思う。
 可愛い顔に、可愛い性格。そしてあだ名まで可愛いなんて!!
 そんな子と平凡な私が並んだら、話にならないよ……と思いながらも私は「私のことも空でいいよ」と返事をした。

「うん。……じゃあ空。単刀直入に聞くけど光聖君とはどうゆう関係?」

 急に呼び捨て、しかも問答無用のような口調である。これは嫉妬という部類に入る感情からやってきたものだろうか?
 唐突な言葉に戸惑う私の肩越しから「それ、私も知りた〜い」という声が。
 私は露骨に顔をしかめた。事態がどんどん面倒なことになっている気がする。

「かっ、楓!! おはよう……。」

 仲の良い楓に朝から会えるのは嬉しいけど、こういう話題になると一番めんどくさいタイプだからなぁ……。

「ねっ、なっちゃん。知りたいよね〜。」
「うん! ぜひ教えてほしいな。」

 誰とでもすぐに仲良くなる楓は早速なっちゃんを味方にした。
 我の友ながら恐ろしい……。

「まっまた今度ね!」

 私はそう言って一目散に駆け出した。朝から疲れることは避けたい。