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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ☆星の子☆ ( No.9 )
- 日時: 2011/09/08 20:02
- 名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)
1章 4話「うすい茶色の瞳」
「んで光聖君の部屋はここね。」
ひととおり家の紹介をし終わって、私は光聖君のさっき話してくれた話の意味を聞くべく顔を近づけた。
「さっきの話の意味、教えてよ。なんか光聖君の話、ちょっとファンタジックすぎるっていうか……ほんとに実話?」
そう聞かれた光聖君は私の瞳から目を逸らした。
「別に嘘じゃないよ。確かにつじつまが合わない部分があるけれど……」
光聖君の信じてくれ! と語る瞳から、次は私が目を逸らす番だった。
————信じられるわけないじゃん。流星群の一つがこんなイケメンの男の子だなんて————
光聖君はよく見ると、私よりも少し年が下のようだった。背は私よりも高いけど——ただ単に私が小さいだけかもしれない——なんとなく子供を思わせる瞳だった。
うすい茶色の目。その瞳の奥には幼い子供が恐怖で震えているようで……。
「じゃあさ、光聖君は<仲間と一緒に旅をしている途中、僕だけ路線からまた外れて>って言ったよね。なんでまたなの?」
「……僕は…故郷に帰れないんだ。」
私はさっきの話の中で一番心に引っ掛かった疑問を光聖君にぶつける。
そんな彼の目は悲しみで揺らめいていた。
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