コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 未知なる世界にご招待 ★オリキャラ募集中★ ( No.106 )
- 日時: 2011/01/03 12:14
- 名前: 羅希(元ナナ) ◆JUP8K6dM0U (ID: Tj9sX3SJ)
27話 戦いと言う名の再会
「逃がさないよ……殺してでも」
ツインは紅葉ではなく、アイラに向けてナイフを一気に数本投げる。
「アイラ!! 逃げろ……あいつが来るまで」
紅葉はアイラのもとへ駆け寄ろうとするが間に合うことはなく、アイラの瞳がスローモーションの様に見開かれていく。アイラは声にならない叫び声を上げ、その場で立ち止まり目をつぶってしまう。
「あぁあ……間に合っちゃったよ、お久しぶり『イル』」
ツインは怪しげに微笑しながら何処にもいない人物に声をかける、しかし次の瞬間、月よりも明るい光がアイラとナイフの間に立ちはだかる。ナイフは勢いを失い地面へと落ちて行った。
「……イルなの?」
アイラは不安そうな顔で光の中に居る人物に話しかける。それを見た紅葉はホッとしたように胸を撫で下ろしていた。
「待たせてごめんな……アイラ」
光が夜空に弾ける。そこから出てきたのは、やはりイルだった。その顔には少しだが微笑みがあった。しかしイルはすぐにツインを見ると、先程までの表情とは裏腹に、瞳を冷たく、それでいてどこか切なげに変えた。
「お久しぶりですね、ツインお兄様……二度と逢わないと思ってたんですがね」
その言葉を聞いたアイラは驚きのあまり口元を手で押さえ、紅葉はやはりといった様子でその光景を眺めていた。
「俺も二度と逢わないつもりだったんだけどね、気が変っちゃた……可愛い弟の邪魔したくなっちゃったんだ……まさかお前が後継ぎになるなんてあの時は思ってなかったよ」
ツインは意味のわからない事をペラペラと話しだす。その言葉にイルは顔を少しツインからそらしながらも話しだす。
「この二人にも聴いてもらいましょう……俺たちの話を」
イルはまた瞳をツインに向けて問う。
「俺は良いよ……でもお前は事実を話せるの? あの事を全て話したら裏切りの行為でもあるんじゃないのか?」
ツインは微笑みながらイルを痛めつけるように言う、まるでこれから話すことが分かっていると言うように……
「このことを聴いて何を思って、どうするかはアイラ次第です……俺はあの事も話します」
イルとツイン……始まから今までの事がイルによって話される。
続く