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　1話　運命

「もうこんなとこ嫌っ」
とある一軒の家から少女の怒鳴り声がする。
少女はその勢いで教科書やノート、筆箱を床へぶちまける。


少女はここ最近悩んでいた。
お母さんとお父さんはずっと喧嘩ばかり……それ友達はいるがそれは見た目だけ、いつもいい様にこき使われてる。


　もう生きる事に疲れていた、そして少女はふと考えた。
「……別の世界に行きたい」と。

　少女は泣き疲れそのまま夢の世界へと行ってしまうのだった。



　少女は夢をみていた。
　果てしなく広い草原に一人で立っているのだ。

「ここはどこ？」
　ひとりごとのように誰かに問いかける。

　少女はため息をつき一歩一歩草原を踏みしめる。

　だが歩いても歩いても目に広がる光景は変わらない。


　しかし少女は諦める事なく進んで行く。



　雲の上でその光景を眺めている者がいる事に少女が気づくはずがなかった。



続く