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2話　出会い


何時間たったのだろう。
　少女はまだ黙々とあるいていた。


「ふぅん、今回の子は見込みがありそう♪」

　少女が歩いている姿を雲の上から眺めている者がいた。


「……でももう少し様子をみよっと。本当に『あの世界』に行くのにふさわしいか分からないし…」

謎の人物は雲の上から無事に地上に降り立った……はずだった、それなのに、


「痛てぇー」
　着地に失敗したらしく尻もちをついていた。


　少女も気づいたらしく驚いている。


　少女はすかさず近寄り、

「あなた、誰ですか？」
　と微笑みながら聞いた。見ず知らずの人に笑えたのは、きっとこの世界ではじめて人に逢う事が出来たから安心したのであろう。


　謎の人物はため息をつき、こうなったら仕方ないと
「俺の名前はイル・フランだ。世界と世界を繋ぐ者だ。」
　と苦笑しながら言った。


「世界と世界を繋ぐ者……？」


　少女はその言葉に疑問を持ったらしく呟いた。



　しかしハッとした表情になり、
「私の名前はアイラ・レディ。よろしくね。」
　と笑顔で言った。



　しかし、イルはさっきのアイラの表情を見逃しはしなかった。


　そして

　「……アイラ、君は合格だよ。」

　と静かに笑いながら呟いた。


続く