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Re: 未知なる世界へ ( No.5 )
日時: 2010/10/31 15:33
名前: ナナ (ID: uzSa1/Mq)

 
  4話 別世界


「嫌じゃないよ、嫌じゃ……だって別の世界にいけたらどれだけいいだろうって思ってたもん、いきなりすぎて驚いただけ…」

 そこまでアイラは言うと黙り込んでしまう。


 その様子にイルは別の世界を望んでいるのに間違いはない……アイラが迷っている何か別の理由がある、とイルも黙り込む。


 草原を駆け抜けていく風の音だけが聞こえていた。


 先に口を開いたのはアイラだった。

「分かった!私、別の世界に行く……でも一つだけ聞きたいの、もう元の世界には戻って来れないの?」
 アイラは真剣な顔でそれでいて苦しそうな表情だった。


 その表情に吸い込まれそうだったが、イルははっきり告げる。

「無理なお願いだよ……俺はさっき言ったように、世界と世界を繋ぐ者だ。でもまだ繋げていない世界がたくさんある。アイラにはそれを手伝ってもらいたいんだ。」


 アイラは焦り、
「で、でも全部の世界を繋げたら、」

 希望を持った言葉を遮る。

「世界にはね、まだたくさん世界があるんだ。その世界を繋ぐのは、何百年、何千年、もしかしたらもっと時間が必要なのかもしれない…だから俺の一族は本当に別の世界に行きたい人を一人選んでパートナーとするんだ。アイラが選ばれたけど嫌だったら断ってもいい、どうする……アイラ?」

最後は優しくアイラに問いかけるイルだった。

少しの間無音になる……しかし、

「……ぃぃょ、いいよ、私があなたのパートナーになる!」
 最後は笑いながらイルの手をとるアイラだった。


その深紅の瞳にもう迷いはない……


続く


次回予告っ(^_-)-☆

遂に別の世界に行く事を決めたアイラ。
最初に訪れる世界はどんな世界なのか!!