コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 未知なる世界へ ☆キャラ募集中☆ ( No.57 )
- 日時: 2010/11/10 10:21
- 名前: ナナ (ID: uzSa1/Mq)
12話 この世界の謎
イルは少女に手を引かれこの世界の案内をしてもらっていた。
そのなかでこの世界について少しでも何か発見があるのではないかと色んなところに目を向けていた。
おもちゃ屋さんらしき店の前でふと少女がとまり、あっ!!と声をあげた。
「私の名前言ってなかったよね、わたしはキリアよろしくね」
キリアの笑った顔は両親が行方不明という辛い状況に置かれているのにそんな雰囲気を全く感じさせなかった。
この世界にいる子達は皆、『強い』のだと改めて感じた。
そんな事を考えていると心配そうにキリアが
「どうかしましたか……?」
とイルの顔を覗き込んでいた。
イルは
「何ともないよ、それよりお店に入ろう」
と言い歩きだした。
キリアはまだ少し疑問をもっていたようだが素直にイルの手に引かれ歩きだすのだった。
店の中に入るとおもちゃは全くなかった、そのかわりにこの場所は子供たちの遊び場と化していた。
そしてイルの頭にはまたしても疑問が浮かぶ。
そのことをキリアに聞きたいが躊躇してしまう……
その様子にキリアは気づき
「やっぱりイルさん何か隠してる……何か聞きたいことがあるんでしょ?私が辛いことでも別に聞いても大丈夫だよ」
と優しく言う。
子供の勘というものだろうか……意を決して言った
「ママとパパはいついなくなった? それとその日に何か変わった事はなかったか?」
キリアはしばらく黙りこんでしまう…
やはり聞くべきではなかったと謝ろうとした時だった……
「今から半年くらい前だったかな……
その日は良く晴れた空で私はママとパパと三人で、デパートに行ってた……それは突然のことで、ワンピースを買ってもらって、家に帰ろうとしてた時だったの……いきなりピカッって光に包まれ、私は怖くなってママ、パパって呼んだのに、返事は返ってこなかった……目を開いた時には二人はいなくて、辺りで子供がたくさん泣いていた、私は状況を理解するまで呆然としていたの……でも、そんな中で分かったの[大人が消えてしまった]ってことを……」
そこまで話し終えたキリアは俯いており地面には滴がたくさん落ちていた。
イルは
「辛いことを話してくれて、ありがとう」
それだけを言いしばらくの間子供たちの笑い声だけが響き渡っていた。
続く
またまた悲しい感じで終わっちゃいました(−−〆)
次回はアイラです(>_<)