コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ざけんじゃねぇッ!と言う少年と少女の物語(darkness編 ( No.133 )
- 日時: 2010/09/04 09:10
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
第20話
今更のように尾崎は、目の前にいる奈津美と同系の力を持っていない事に気が付く。今まで自分が上だと思っていた。たった・・・一回の戦闘で。
(なんだ・・・俺は、やっぱ駄目な野郎じゃねぇか。)
尾崎は、そんな気持ちを胸に押しこむ。歯を噛みしめ、目を瞑り、起き上る。せめてもの攻撃はしたい。だから・・・。
「できるかどうかなんて・・・関係ねぇよな。やるしかねェよなぁ!?」
起き上るのと合図に、中山へと識別し、そのまま走り続ける。すでに、ポタコンとの融合は構成されているため、両手には無の能力が宿っている。これを、中山へと接触させれば奈津美の有利条件が揃う。
「なーんか、こっちに向かって走ってきてるってな訳よ。なんかの罠かもしれないってな訳よ〜!」
「・・・逃げんなーーー!」
尾崎の接近に中山は逆の方向へと逃げる。尾崎にとってそれは、墓穴を掘ったとも言えるだろう。だからこそ、奈津美はため息交じりの息を吐く。
「なにやってんのよ。・・・あんたの能力はまだ使ってほしくないのよね。ったく。・・・それに・・・」
奈津美は、話を途中で止めると、怒りマークを二個つけて、周りから風を巻き起こす。その風力は、台風の真ん中に近い威力と言っても過言ではない。
「わたしの能力は・・・自然災害の風よりも強いってことを・・・このイカレポンチ野郎どもに・・・教えてやるんだからッッ!!」
「ァぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」
中山と枡中は、体からの危険信号が伝わるかのように、奈津美の咆哮と、その状況に唖然とする。唖然としている仲間に、田名中はムチを入れようとするが。
「こら、てめぇら! そんな事で突っ立ってんじゃねぇよ! チキンっかっつーの! 変速を使えば良いだけだろうがッッ! 笑えるぜ! ぎゃはは・・・」
田名中の笑い声は、さも一秒とたたず止まる。