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Re: ざけんじゃねぇッ!と言う少年と少女の物語(darkness編 ( No.134 )
日時: 2010/09/04 10:52
名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)

第20話


・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。


 「・・・じゃあ、最終通告。今からこんな事やめて、いい加減私に捕まりなさい。」

 奈津美は、自分の周りの状況などどうも思っていないのかもしれない。腕の袖に、ポリス・スタデントの紋章バッチを付けている。その光景は、尾崎さえも唖然とする。

 その風は、風とさえ呼んではいけないのかもしれない。あらゆる法則をぶち破った風の摩擦。こんなことはありえないだろう。自然では。だが、人災ならば、ここまで出来てしまうのかもしれない。

 土手広場の真ん中は、風の摩擦により地面は大きな穴を作る。つまり、直径20メールの大きな穴が、風の摩擦により、作りあがれたのだ。その真ん中には奈津美が、風の上に乗っているためか、宙に浮いている。そんな中で、バッチを付けていたのだ。

 ある人間では、こう例えるであろう。・・・化け物と。

 「・・・なによこいつ? ありえねぇってな訳・・・−−ッ!?」

 「・・・撃退数一匹よ。」

 中山が口を開けた、その会話が終わる前に、奈津美は摩擦力がドリルのように高い風を突撃させ、見事、命中させる。無論、中山はその場で意識が途絶え、地面に仰向けになるように倒れる。

 「めちゃくちゃ化け物ですねー・・・めちゃくちゃ法則、壊してるじゃないですか・・・。」
 「ぎゃはは、笑える。・・・甘く見てたなー」

 「・・・いちいち面倒臭いこと言ってないで、あんた達も一発喰らってみたらどう? ・・・特に、そこのコスプレ女。・・・・妹を傷つけた分だけの傷は負わせたあげるから・・・・覚悟しときない」

 奈津美は、右手の人差し指を田名中光へと向けると、風を突撃させる。

 「あんたのせいで、真奈美は傷ついたのよ。プライドもズタズタにしてね。・・・だから、もう一度あんたに挑んだのよきっと。わたしも、絶対そうするから。・・・姉妹揃って大バカ者だわ。・・・でも、それでも、もし妹が関わっていなくても、私はあんたの目の前に立ちふさがるわ。大体、・・・私たちの、人類の真実を知ったところで、それを直すために戦争を起こすなんて、何バカなこと言ってんのよ。・・・真実を知っているなら、その”能力”を使っている時点で、あんた達が行っている事は、”自己欺瞞”!! 世界を治す? 世界を更生させる? ふざけてんじゃないわよ! 何、関係のない、軍兵隊を、殺害してんのよ! この人達は雇われていただけじゃない。・・・もし、あんた達が、こんな事をしなかったら私は、仲間になっていたと思う。・・・けど、もううんざり。こんな奴らの相手さえするのも腹がたつ。 即、牢獄送りしてやるから、全力で私に立ち向かいなさい! 頭の中、綺麗さっぱり、洗ってやるから!!」

 「ぐぁあぁっ!?」

 田名中光は、拡散された風により、沈黙。そして、それを行った、奈津美の形相は、怒りそのものだった。

 (・・・・めちゃ化け物ですよ・・・こんなの。変速はもうめちゃ無意味。・・・ってことは・・・)

 「山陀先輩、・・・一旦引き換えませんか? メンバーがめちゃ減るだけだと考えられるのですが」

 「めんどくせぇ〜・・・ここまでやっちまって結局、戻る羽目だ・・・ギャラの分配、考え直すぞ・・・」

 「めちゃそれに賛成です。・・・殺戮、」
 「・・・・ん、・・・わかった」

 殺戮と呼ばれた、男は、背中から白い光を放つ、翼を広げる。その段階までの光景は、だれしも魅了するものだった。

 「・・・なによ・・・あれ・・・」
 「わか・・・んねぇ・・・」

 尾崎と奈津美は、見詰めることしかできない。白い翼はやがて、徐々に拡大し続ける。