コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ざけんじゃねぇッ!と言う少年と少女の物語(darkness編 ( No.135 )
日時: 2010/09/05 11:16
名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)

「・・・はは・・・なんだかどうでもいいわ。これ以上、驚いている必要なんてないし・・・。尾崎、約束して。 こいつらを逃がすわけにはいかない。 全力でこいつらを止めるわよ。・・・口の血を拭いて、一緒に戦おう?」

 尾崎は、口の端に着いている血を、拭いて、穴に落ちないような距離まで近づくと、笑って言った。

 「当たり前だろ。・・・ったく、出番なさすぎだろ俺〜、やっと、見せどころが来たか・・・あぁ〜俺の運が不幸なのかどうかは分からねぇけど、ここで返すわけにもいかねぇしな。」

 「・・・そうよね。あんたが主人公なんだから!」

第20話


 「うぇ〜、殺戮のあの能力を見てもどうも思わないなんてめちゃおかしいです。」
 「気にする事でもねぇだろぉ・・・? あっちが戦うって言ってんだ、俺らもやろうじゃねぇかょぉ!?」

 「めちゃくちゃ賛成!」

 変速能力、拡散利器状態から右隣にいる坂条奈津美へと目標をセット、パーソナルエネルギーメーター残り55%。その間の時間想定二分。セット開始。

 「殺戮先輩、二分であいつの能力をめちゃ“スロー”にします。その間、応戦して下さるとめちゃうれしいのですが」

 「・・・わかった。なんとかがんばってみるよ」

 殺戮は枡中を横眼で見つめながら応える。

 「助かります・・・。」
 「んじゃ、おれぁ観戦とでもいきましょうかねぇ?」
 「そんな事はさせねぇよ」
 山陀が壁に寄り掛かろうとした所に、尾崎は、壁を拳で殴りつけ、その眼光を山陀に向けて言う。山陀は、その眼光を見返す。山陀の目の傍に作られている刺青が、恐怖感を与える。が、それはあくまで尾崎には効かない。むしろ、だらしないと尾崎は感じるだけだ。
(本当、殴りたくなる顔だ。 刺青なんて、自傷行為なだけだろうが!)

 「お前が、リーダー?」
 「だったらなんだぁ・・・?!」

 がんを飛ばし、飛ばし返しの繰り返しが二人の目線では行われている。だが、そんなのはどうにもならない。尾崎がいち早く殴りかかる。

 「———?!」

 殴りかかった腕は、山陀の左手に抑えられる。それまでは異常はなかったのだが、意識が捕まったと分かった時には、尾崎の意識は途絶える。そして、心臓の大きな音が一回した途端、心臓の動きは停止する。・・・尾崎はまっすぐ体を前に倒れ込んだ。

 「・・・・尾崎!?」
 奈津美はすぐに尾崎の危機を感知し、振り向かえながら言うが、手遅れのような状況だった事に見つめてしまう。

 「声掛けてもめちゃ意味ないですよ。山陀先輩の能力はめちゃ危ないですから。左腕に触るだけで、その命はめちゃ帰る事はないんです。通称、寿命中断ってやつですよ」