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- Re: ざけんじゃねぇッ!と言う少年と少女の物語(darkness編 ( No.140 )
- 日時: 2010/09/13 10:14
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
第20話
あの時の辛さが伝わってくる。泣き叫んでも叫んでも誰も助けてくれなくて、その目の前にいるのは優越感に浸っている狂ってる研究員、春山。
もう思い出したくないのに・・・なぜ思い出さなければいかないのだろう。なぜ他人に昔の傷を掘り起こさなければいけないのだろう。お前らに何が分かるのだろうか? あの過酷の日々を味わったことのない者に理解できるはずがないのに。それを掘り起こしてこいつらは何をしたいのだろうか?
簡単な意味だ。こいつらが行おうとしているのは、私を陥らせ、その隙に逃亡を図るだけだ。そのためだけに精神汚染される・・・・そんな腐った考えを持っているだけ。そんな事に私は加担しない。強制にも従わない。
・・・・だから言ったでしょ。あんたたちは、”私を舐めすぎている”って。
「・・・やめろ・・・・って言ってんでしょうがぁぁああああッッ!!!」
「!?」
奈津美は、精神汚染を行っている殺戮へと、ドリル形態の風を突撃させる。それを、殺戮は真正面から喰らう。
「ぐぁッッ! 」
「殺戮!? 大丈夫ってな訳よ?!」
突然空中から堕ちた殺戮に中山は寄り添う。
「はぁ・・・はぁ・・・まったく・・・とことん面倒くさい能力者ばかりね・・。言ったでしょ。あんた達に私は倒せない。絶対に、”倒せない”。レベルの差もあれば、実力も違う。私にはまだやるべき事がたくさんあんのよ。隙を作らせるためだけに、腐った能力を喰らってたらたまんないわよ」
「・・・お前・・・おもしれぇ事いってんじゃぁねぇかぁ? 俺だって・・・レベル8だぜぇ?」
「・・・はぁー、本当馬鹿な奴ね。実力が”違う”って言ってんのよ!!」
お構いなしに奈津美は第二破目のドリル形態の風を山陀に突撃させる。それは秒速一秒と言っても良いほどの超人の速さだ。それを山陀は左手を構えると、それを受け止める。
その受け止めた際に発生する轟音の音が耳鳴りを催すように破裂する。
「受け止めた・・・!?」
「驚いてんじゃねぇえよぉ。枡中が説明してただろうがぁ?」
『左腕に触るだけで、その命はめちゃ帰る事はないんです。通称、寿命中断ってやつですよ』
あの時言っていた事か? でも、それなら技は消せないはず。
「付けたしなぁ。技は打ち消せるってなぁ?」
「!?」
法則無視してるとか言ってても、こっちの方がめっちゃ法則無視してんじゃない!
つまり、寿命中断とは、生命体に対する物で、物体での能力発揮が活用させるのは打ち消すという二つへと変わるわけだ。
奈津美は、両手を握りしめると、唾を飲み込んで口を開く。
「別にちょうどいいわよ。 近頃、手ごたえのある奴いなかったしね。・・・あんたの能力を停止させれば尾崎は帰ってくるんだしね。・・・待ってなさいよ尾崎。」
「・・・死人に何言ってんだぁてめぇ?」
「まだ死人じゃない! 私は助けるって決めてんのよ。まだ死んでもらっちゃ困るんだから! ・・・まだ、春山の捜索さえしてないんだから。・・・レベル8だからって舐めてんじゃないわよ糞が!」
「・・・わかったよぉ・・・てめぇを地獄の淵まで落としてやんヨぉ!!」
奈津美のドリル形態の風と、山陀の左腕がまたぶつかり合う。