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Re: ざけんじゃねぇッ!と言う少年と少女の物語(darkness編 ( No.141 )
日時: 2010/09/13 10:57
名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)

第20話

 ここはどこだろうか? すごく暖かい。体中のすべてが心地いい。このまま吸い込まれてしまいそうな感覚。どこか怖い。温かいのに・・・その中心へと移動されて行くのは・・・とても怖い。ここから離れたくないよ。・・・俺、なにがあったんだっけ? 重要な事忘れているような気がする。・・・ごめん、思い出せねぇや。

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 「はぁ・・・はぁ、! 浩太、どこ!?」
 ポタコンは尾崎のいなくなったマンションから、ニュースの場所を頼りに、彷徨いにさまよいながら目的の場所へと目指す。勝手にいなくなったことへの不安もあれば、テレビの画面の一部で尾崎の姿を発見した事にも緊張している。

 できれば、あのニュースの事故に関連してなければいい。けど、病室での話で関連しているとなれば、僕は全力で浩太と戦うよ。

 ポタコンが思っている事は二つある。あのテレビに載っていた、”テロ”による事件だったのならば、助けたい。が、”ダークネス”関連の事件だったら、一緒に挑もうと言う事だ。

 一方その頃、奈津美は、山陀との肉弾戦に一新を経て挑み続ける。

 「くそ! 本当、技を消されるってのは私の性には合わないわね!」
 「別に合わせる気なんてさらさらねぇよぉ!」
 「っち!」

 ドリル形態の風を6つも突撃させたというのに、それを並べて打てば、並べた順番に山陀は打ち消す。その行動が、平衡感覚を揺るがす。

 (シャレにならないっつの! 近頃まじめに戦った事がないからなまってんのね。こんな時に・・・)

 始まったばかりの戦いに、奈津美は疲労する。確かに彼女にしてみれば、久しぶりの戦闘と言っても過言ではないだろう。ましてや今回の敵は技を消してしまうのだから、彼女の中にあるVANエネルギーも消費されて行くだけになる。プラスになる事は何もない。

 だが、彼女はそれでも戦う。左手の隙を見つけるまで。かっこいいことだろうか? 全然カッコ良くはない。これは、運命に掛けている事なのだから。

 「・・・まぁ、確かに同じ技ばかりじゃ・・・飽きたでしょうし、こっちも先手を打たせてもらうわよ」
 「・・・面倒クセぇ事言ってねぇで、しかと戦えぇ!!」
 「 一つ確認させなさい。あんたは、能力の技、つまり、力を打ち消せるわよね。 だったら、”この世に存在するもの”だったら、打ち消せないって訳よね。」
 「・・・何が言いたい?」

 奈津美はその受け答えには応じず、コンクリートのデカイ破片を風で持ち上げると、それを風の反動で解き放った。ものすごい速さで、コンクリートの破片は、山陀へと向かう。

 山陀は向かってくる破片の直面に達する矢先に、今度は左手では受け止めず、ましてや体をそれに当たらせないように、勢いよく、横へと体を移動させる。
 「・・・・。」
 「・・・やっぱり、ね」

 奈津美は、弱点を盗ったかのように笑みをし、攻撃態勢へともう一度腰を低くする。