コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ざけんじゃねぇ!! ( No.16 )
- 日時: 2010/07/30 14:44
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
あーあ・・・まさかの補習。
それも強制参加。
鬼だ。先生、あんた鬼だ。
俺は机にほっぺを載せて遠い目をする。
「おい・・・尾崎大丈夫か?」
「え・・・?あ、浩太か」
そういえばもう昼食時間だ。あれから俺は意識が途絶えていたのか。
・・・・ある意味重症だ。
俺は半ば右を向いて松代に目を合わせる。
というか・・・合わせるのがやっとで、松代が口を開くまで沈黙が続いた。
「俺言ったよな。授業しっかり受けないと補習の可能性大だって」
ああ。言ってたさ。俺はその言葉を無視したがために
罰を受けるのさ。
「だってさ、授業かったるいじゃん」
「それでもするのが義理だろう」
まぁ分かってた事だけどな。補習の参加させられた自分を夢で見たし。
あれだ、デジャブってやつだ。
「義理っつってもなぁ・・・・俺は授業嫌いだし」
あのさ・・・と呆れ気味で松代が声を発した。
「よくそんなんで平均点以上取れるよな。」
俺はにこやかな笑顔で返した。
「松代の方が点数上じゃねぇか! 」
それで俺は松代と話し合った。だが重要な事に気付く。。
「あれ? 今何時だ」
「1時だけど」
・・・・・・。
ちなみに皆さまに伝えておこう。
この学校、北武中学校の昼食開始時刻は十二時五十分。
終了は一時五分だ。
・・・・残り五分。
「ちょっとおまえどけ! 俺はまだ昼飯食ってねぇンだ!」
と俺は勢いよく立ちあがった。
馬鹿かお前は! と言われたがそこはスル—して本格的に焦ってきた。
さすがに昼飯を食わずに四時まで保つことはできない!
健全な男子として倒れる事はたまったもんではないぞ!
「購買部は?」
「いや、もーねぇだろ」
俺は椅子へと再びがっくしと座り倒れる。
今日は弁当を持ってきていない・・・・いつもなら持ってきているがちょっとした自分への甘さでここまで陥ってしまった。最悪だ。
「さいあくだ・・・・」
松代は呆れを感じたのか・・・。
「ふっつうに不幸だな」としか言わなかった。
「せめてこういうのフォローしろって」
俺は起き上って、今日は昼飯を食わずにする事にした。
現在時刻 四時十五分。
「腹・・・・減った」
俺は街中での下校に一人で呟いた。
周りからでも自分からでもわかるくらいに足がふらついている。
今日は・・・マジで限界だ。腹が減りすぎだ。
朝は風の坂条と一緒に登校するし、昼飯は食べれないし、足の親指が負傷しているし・・。
今日はまったく付いていない。明日なにが起こっちまうんだ?
「ちょっと! あんた待ちなさいよ!」
今、起こったし。
「あー・・・もう・・・・なんだよ」
気力ない顔と返事で振り返ると坂条が隣にいた。
「なんだよじゃないわよ。・・・・・・これ!」
後ろに持っていた物を坂条が突き出すように俺の前に出した。
目の前に・・・坂条の手が持っているのは俺の弁当だった。
「んなぁあっ?! なんでお前が持ってんだよ」
「はぁ? 忘れたの? あんたが“暑い暑い”言ってる間に私に渡したんじゃない!」
少し戻ってみる。・・・・・ん?
〜〜〜〜〜〜
「はぁ・・・・あついあつい。 坂条、これ・・・・。」
俺は片手で仰ぐだけでは足りず、坂条に弁当を手渡す。
一瞬、坂条は弁当を見つめてから、
「え? ・・・・・うん、」
と言って受け取った。
そのあとわたくし尾崎浩太は両手で仰いで、少し涼しい時間で登校したという。
〜〜〜〜〜
ああああああっ!!
「忘れてた! おれ、お前に渡したまんまだった!」
俺は意味の分からない奇声を上げ、予測不可な方向へと歩き回った。
思ったが、まさか坂条・・・。
「弁当、・・・・喰ったのか?」
「・・・・・うん、すごくおいしかった。・・・意外と料理できんのね。」
俺は「すごくおいしかった」までしか聞こえず、後のほめ言葉は無視して、
・・・・・・。
「最悪だーーーーーっ!!」
と、我ながら恥ずかしい大声を張って、家に帰ったのであった。