コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: ざけんじゃねぇ!! ( No.20 )
日時: 2010/07/30 11:45
名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)

第三話 「ポタコン、登場」




「「登場っていうか、元々は最初から出る予定だったんだよッッ!」」

「・・・・えっ」

皆さん、これは夢だろうか?

昨日の放課後は弁当を風女に喰われ、挙句の果てには、今朝、現在 俺の掛け布団の上に小学4年生くらいの男の子がお腹の上に乗っているなんて事を。

時刻、7時00分

何というか、もう少し寝たい時間である。

が、・・・・この少年がいる事実はどうなんだ?

“起きたら男の子がまたがって意味分からん独り言を叫んだ“なんて意味分からんのはこっちだ! と言わせていただきたい状況。

だが、せめて夢ならば、俺はこのままほっぺをつねって起きている所だろう。

・・・・起きなかった。

何度も何度もこの幻を消し去ろうとつねってみるがまるで痛くなる一方。

そうこれは現実。
アニメとかでよく見る捨てられた子供がたまたま開いていた部屋にこそこそと入ってきてしまい、せめて泊まるだけでいいと言い残し、ここにいる少年は泊まっただけなんだというシナリオだ。そして今・・・。

彼が行おうとしているのは「泊まったけど、朝ごはん食べさせてくれる? そしたら出て行くね、有難うお兄ちゃん。」
っていうオチだ。

そうに決まっている。いや、そう願っている!

さぁ少年よ、言うがいい! 頼む、そう言ってくれ!

「・・・・あ、起きた。 朝食の準備ができてるから、先に歯磨きしてから食べてね。今回の状況は朝食の時間に説明する。浩太がいつも登校する出発時刻は7時40分。なので、早めに学校の準備をしてね。まずはそこからだよ。」

と女口調みたいな・・・でもないような形で少年は話すと、俺のベッドから降りてそのまま台所へと移動した。

・・・・まず言わせろ。

「訳わからん・・・・。」

呟いたのに察したのか、少年がまた同じ言葉を繰り返した。

「だから現在状況は食事中に説明するから、さっさと歯磨きと洗顔と制服に着替えちゃってください。」

俺は言われたとおりに歯磨きと洗顔と制服に着替えると、テーブルにはサンドイッチが3枚皿の上に置かれていた。

隣には牛乳。その隣にはカ—ペットの上に少年が礼儀正しく正座で座っている。

俺も向かい合いで座った。ま、あぐらで。

俺が話した所に少年が口を開いた。

「あのさ・・・君って—」

「僕は、コード№ 109247#**PQ の、“ポタコン”と言います」

「・・・・・ポタコン?」

俺は疑問形にして聞いてみた。あれ、おかしいな。疑問と思ってだ。

「うん、そうです。ここからは少しだけ話が長くなると思いますが、良いですか?」

「あ、ああ。」

「分かりました。・・・あと、サンドイッチは聞きながらでも良いんで食べちゃってください。美味しいとか言わなくていいです。プログラムされていた料理から材料どおりに作っただけですから。」

プログラムってことは・・・・こいつロボットか?

「お前、ロボット?」

「そうですが、形はその名前であってます。でも、あなたがいる場合では人間融合型アンドロイドと言います。」

融合・・・? 疑問が溢れてくるばかりだ。頭おかしくなりそう。

「融合って、どういう—」

「あなたと僕が融合して、能力を開花させます。」

「はっ?!」

聞いた事がない。

わざわざロボットを使って能力を引き出すことなど。

「ますますどういうことだよ!」

俺は怒鳴りに近い音量で言い放ってしまった。

それに少年、いやポタコンもびっくりしたのか驚いている。

「ご、ごめん・・・少し落ち着かなくて・・・」

「いえ、・・・僕こそすみません。いいです。難しい事は言いません。簡単に言います。あなたの能力レベルは1でしたね」

俺は頷いた。声を出さないのは、この口が喋りまくってしまいそうで気をつけたからだ。

「それも無属性です。僕を作ったのはあなたのお父様です。僕が作られた理由は、あなたの能力を目覚めさせるためです。・・・・無属性なんてこの世界では有り得ませんから」

俺は・・・心を落ち着かせるために胸の真ん中を握りしめると、一拍置いて問う。

「つまり・・・俺の能力を親父は発見したんだな・・・?」

「はい。あなたの能力はすべてを『無』に帰す能力、属性です」

それが・・・・俺のちから・・・?