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- Re: ZAKENJANE! Killing each編 ( No.215 )
- 日時: 2011/03/07 17:39
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
8月16日金曜日の午後4時、それは起きた。
たとえば、ロンドンの街には人気がなくなり、明かりが消え、夕日だけの赤い色に染まったりだとか。
たとえば、その人気がなくなったロンドン街の家の中では、人々が倒れていたりだとか。その倒れた人々の眼光の光は消え失せていたりとか。
たとえば、ロンドンだけではなく、全世界の人々が倒れていたりだとか。
そして、その光景を目の当たりにするような証拠が生まれた。
人工衛星からの地球の光は、例えばビル。家や車。人が使う電光その物が消え失せていた。それは、人気のない地球その物に変わったのも同然だった。
静寂という言葉だけが、この世界に流れる。
なぜだか寂しさが映る地球。
この地球の人々は一体、どうしたのだろうか?とでも、人工衛星は考えているのかもしれない。
いや、そう考えてもらいたいのだ。なぜなら、
現在の人類の生命活動は、全人類全域に停止命令が下されたのだから。
だが、人工衛星は、地球に小さな小さな一つの光を確認した。日本の東京の一部、北武市と呼ばれている地区だ。
その地区をさらに分解して確認すると、光の場所は、どこかの学生寮だと情報が出た。
坂条奈津美は、唖然としている。驚愕もしている。気を失いそうにしている。
けど彼女は、精神を無理にでも落ち着かせて、思考を切り開いた。
彼女の視線は、学生寮の窓から見える、人々が倒れている所と、夕日の光しか出ていない北武市の風景だった。
「どうなってんのよ、これは」
いや、知っている。彼女は口ではそう言いながらも、この事態を知っている。
思考を切り開いても、突然のあまりにも速い事態に、脳が追い付いていないのだ。また、彼女の心もそうだろう。
なんとか絞り出して、机に肘を立て、こめかみを指で押して、必死に追いつかせようとする。
(ちがう。ちがうのよ。分かってはいるの。分かってはいたの! でも、まさか本当に、本当にこんなことが実行されるなんて思ってなかったの!! こんなの違う! 全然、違う! 望んでない! イヤ、嫌!!)
考えるよりも、絶望の気持ちが高くなり、精神が揺れだす。いつ壊れてもおかしくないくらいに。
「う、うぅぅうっ! ……ぁ、分かってはいたのに、分かってはいたのに、”間に合わなかった”!!」
彼女は許しを求めるように言い放つと、机を蹴り倒す。床に何度も両手で殴り、拳がどんなに痛みを増そうと彼女には関係なかった。
「そうよ! 間に合わなかったのよ、クソッタレがッッ!!」
その拳は、ついに自分自身へと、奈津美の顔面へと殴り付けた。
「く、あぁ…………どうすればいいのよ。どう、すれば」
坂条奈津美は、この世界の嘆きと絶望と共に、泣き叫んだ。
次は、二日前の話に一度戻る。彼女がこの事実を知った話へと。