コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

行間(八月十六日) ( No.229 )
日時: 2011/04/18 18:14
名前: ハッチしゃn (ID: X96rB3AK)

まぁ分からないわけではないのだよ。
彼らがどれほど強いかなんてな。

だが、あれだな。私から見れば彼らはどうなってもいい存在なのだよ。
分かるかね? 分からないかね? ………ふふふ。



結果として私はこの世界の絶対的な存在になるために弄って来た。

いろんな物に手を出した。だが、科学的根拠がある媒体では、どんなに最強になる事ができても、それ以上の”無敵”になることができないのだよ。

やはり、この世界の”一般的な法則”ではどうにもできない。
絶対的な存在になるためには、まだまだパーツがない。
最も高いビルを作るための組み立てに必要なパーツがまったく足りない訳だ。

では、足りないならどうするか? バカな疑問形だが、簡単だ。
足りないなら、パーツを集める。そしてそれは、”科学的根拠”がない、一般的な法則ではない媒体のようなパーツを集める事になる。

そこで私は、そのパーツとして”オカルト”に手を出すことにした。
もしこの世界が魔術を使えるのであれば、その題材を、パーツを使わせてもらう。それが、この世界で一番”絶対的な存在”になれる道であり、近道ではないだろうか?

現在、日本のネットワークやサーバーから、たかが日本国内のレベル8の序列第二位である”坂条奈津美”がハッキングをしているようだが、

そんな事をしても何も変わらん。お前らの出番はここまでだ。

まぁ、そのお前らの中に同類される”尾崎浩太”が、私と同じ国にいる事や、また、日本国内でレベル8の序列第一位である”イコール”までもが、このロンドンにいることは予想をしていなかったが。

だが計画に支障はない。なぜなら彼らはそこまで強くないからだ。
尾崎浩太は別だが、彼は私の居場所までは見つけられないだろう。

そしてイコールか。彼はロンドンの裏組織部隊に今は所属されている。
あちらからの情報力は諜報部のレベルを超えているからな。
すぐに私の居場所は分かってしまうだろう。だが、所詮そこまでだ。

”イコール”では私に勝つことなどあり得ない。例として育て親である私に、一体どうやって彼に勝利の可能性が芽生えるのであろうか?

さて、時間だ。これで私は絶対的な存在になれる。

これこそが私のすべてであり、人類初の神に近い存在になる事になる。

では、始まりだ。……八月十六日か。せめてクリスマスや新年の日に実施した方がよかったかね?




そして、八月十六日の翌朝、またはロンドンでは深夜頃に、

最上位の原典鑑書にある、『魂よ今一度、我が身に留まれ』という魔術書の実行によって、全人類は生命活動を停止した。

人類の肉体に保てる時間は刻一刻と進む。

—————だが、春山の本来の目的はそこではないのだ。