コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: NO、REASON!! :new-zakenjanee!! ( No.237 )
- 日時: 2011/04/23 12:42
- 名前: ハッチしゃn (ID: X96rB3AK)
そんな嘆きをしながら尾崎は三階のポタコンが寝ている部屋にまで来ると、息を整えてから扉を開けてすぐさま寝室へと向かう。
当然そこにはまだ寝ているポタコンが有意義にベッドの上で横になっていたのだが、こんな事態では甘ったれた事は言えない。
「ポタコン、起きろ! すげぇヤバいことになってるんだって!!」
「うーん……ムリかも。チョコをそんなに乗っけられても甘いのは苦手かも」
突然起こされて寝ぼけているのか、取られた毛布をもう一度自分の体に巻きつけると、寝言を呟いて起こされたのを理解せずにまた眠りに着こうとする。
尾崎も負けまいとポタコンの体を大きく揺する。しつこい揺すりに『ブチッ』というリアルなキレたような音が響いてから、ポタコンの一撃パンチが尾崎の顔面へとヒットした。
「ぐほっ……」と声を上げた尾崎は床に鼻を押さえて転がり続ける。
パンチをしたポタコンも衝撃によって少し目が覚めたのか、ノックアウトした尾崎を見てから、窓辺に映る街並みの光景を覗く。そこでやっと少年の頭の中は覚醒した。
「……えっ!?」
いきなりの衝撃的な街の光景に頭が追い付かず、驚愕を露わにする。
(な、なんでこんなに人が倒れてるの!? こんな現象が起こる法則があるわけない……。サポーターコンビネーションプログラムからのネットワークから情報を引き出してみるけど……まったくない。理解が出来ないけど、あれ? でも、あ!)
「まだ法則は分かんないけど。……大胆に言って、ネットと同じでサーバーの中心からの命令で周り全体を活動停止させているような感じなのかな……?」
一人呟くように推理した理論を語るポタコンであるが、横からノックアウトされた尾崎からの
ゴツッ!という音と共にゲンコツを喰らう。
「ぐ、ぐぬぬぬぬぬッ!」
「こ、このあんぽんたん!! 俺の顔面に拳叩きつけやがって!! マジで死ぬかと思ったわッ!! 顔面で死ぬなんて聞いたことないけど、マジで怪力があるやつはその手の攻撃をしちゃいけないんだって! ———っつか、頭に来たからってもう一度殴り返そうとするのやめてやめて、悪い悪かったから!」
無意識で殴ってしまったポタコンがその事実を知っているわけがなく、ただ一方的に“ゲンコツ”されたとしか判断できないため、非常にムカついたポタコンは反撃に出る。
「こぉぉぉオオたァァァッ!!」
「待ってマジでマジで! 降参降参、降参だってばッ!!」
「言い訳は聞かない! こっちにだってやり返す権利はあるッ!」
「だってお前、寝ながら俺に顔面パンチをしやがったんだぞ! それにこれがその証ッ!」
ほれみろ!! みたいな表情をしながら尾崎は赤く腫れた鼻を見せびらかすのだが、鬼の目になったポタコンはもうそんな細かい事はどうでも良いらしく、ただ片手に握っているリモコンを尾崎の頭へとぶつけることしか考えていない。
二人の光景は、愉快と表現もできそうだが、本人達はたまったもんじゃないだろう。
「どこが愉快だァァァァァッ!!」
「こォォォたァァァッ! 逃げるなァ〜〜ッ!!」