コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 言ってやるよ! ざけんじゃねぇ!!ってなぁ! ( No.27 )
日時: 2010/07/31 21:58
名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)

第五話「ポリス・スタデント」2/2



その定番の言葉が出てきたのは、俺が出て行こうとした時だ。

普通ならこの時点で逃げれば勝ちなのだが、支払い口の前にいる泥棒は先手を打っていたのか、防犯セキュリティーに煙を巻き散らかして、出口というものをすべて塞いだ。

シャッターですべて塞がれた・・・って。

こんなのは能力者には無駄だと思う人もいるだろうが、このシャッターは、能力を無効化するように作られている。

だが、レベル7以上の攻撃に当たる能力にはこのシャッターは敗れる。

一つ言っておこう、これは能力の話で物理的なものは絶対に破れない。

この国はそれほど科学技術が進化しているのだ。

っち・・・こんな感じじゃ、手を出せれるやつはいねぇよな。

ましてやレベル7以上なんて確認しているあたりこの国だと70人しかいないというし・・・。

こんな市民の銀行の近くにいるわけはないだろう。

こりゃ、警察か、防犯軍隊か、同級生だけどポリス・スタデントを待つしかねェな。

「この状況、浩太の能力ならなんとかできるんですけど・・・レベルが1じゃ駄目だね(笑)」

「(笑)じゃねぇよ。この状況で笑うな。」

もう一発 拳をポタコンの上に落とす。

「あてっ・・・。もうやめい! アンドロイドでも痛覚が設定されてるんだから」

「・・・おい てめぇら・・・何この状況でへらへらしてるんだよ? お前先に殺したろうか? ぁあん?!」

すげぇ・・・・銃を構えられるとドキドキするな。

でも安心してる場合じゃない。

あの拳銃はおそらく能力を打ち消すはずだ。

普通ので来る方がバカだが。

「降参降参・・・。すんませんでした!」

勢いよく土下座体制で謝り続ける。
こうでもしないとなにをされるか・・・。

「っふん!」

はぁ・・・・どうここから抜けるか・・・。

いっそのこと俺の能力でシャッターを消すか?

いや駄目だ。俺のレベルがそこまでない。もし成功したとしても逃げようとする人を無差別に撃ちまくるはず。

マイナスばっかりだ。

周りの人も・・・能力は・・・見た感じ無理だな。

ポタコンも、幼い感情システムが入ってるのか、怯えている。

「さぁっさとこのカードに入れろやぁっ!!」

「無、無理なんです! セキュリティーが入っててロックされてるんです!」

男が銃を社員に構えたまま迫る。

「ロックを外せばいいだけだろぉぉ? 」

「わ、分からないんです! 本当です!」

絶対に嘘だ。分からないはずがない!

分からないで銀行を勤められるかよ普通!

「・・・わかった。じゃぁゲームだ。おい!そこの女!」

なっ?!

男は近くにいた、中学生の少女の襟をつかみ上げ、頭蓋骨に銃の先端を押し込む。

「じゃ、スタートな? 10秒でロックを解除しろ。もしできなかった場合、この女の頭蓋骨に銃弾をぶち込むから、よろしくな」

女の子はとにかく抵抗しようとしたが、押し込まれて怖くなったのか、黙って目をつむっている。

十秒・・・無理だ。そんなんでロックを外せるわけがない!こいつ、分かってて言ってんのかよ・・・。

ちくしょう!

こういう時に・・・どうして俺は無力なんだよ。

ふざけんなよ俺! ・・・・ざけんじゃねぇ!!

動け!動けよ!!

「・・・あと五秒。」

「す、すまない・・・」
社員の男は女の子の方を見て、あきらめたような顔をした。

女の子はその男性社員に睨みつける。

4、・・・・3・・・。

くそっ! 今動けば・・・(・・2)間に合っ‐——。(・・・1、!)

「んじゃ、ゲームオーバーだ。じゃぁな、お嬢ッ‐‐」

だれでも終わりだと思った。

俺だって思った。

だが・・・・。







ドガァアアッン!!

と大きな音が鳴り響き、竜巻のようなものが犯人を天井へと突き上げた。

「っふー・・・さすがお姉ちゃん。」

「・・・当ったり前じゃない」

シャッターの空洞の外には、腕をこちら側に構えた、坂条奈津美と、一人の少女が立っていた。