コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 言ってやるよ!ざけんじゃねぇ!ってなぁ!(コメください>< ( No.31 )
- 日時: 2010/08/01 18:41
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
第七話「レベル9を生みだす使徒」
「はぁ・・・はぁ・・・ちょっと・・・あんた待ちなさいよ」
奈津美は街中を追いかけて走りぬけ、よく分からない公園へと来てしまった。
奈津美の目の前にいる追いかけていたものは、急にこの公園で止まったのだ。
奈津美が看板を見ると北武市区外第七地区 第3公園と載っていた。
北武市区外ということは、自分の市内から出てきてしまったということだ。
荒い息が収まりかけたところに追いかけていたものは口を開いた。
「おまえさぁ、レベル8だっけぇ?」
それが何なのか分からないが、奈津美は答えた。
「そうだけど・・・。だから何?」
追いかけていたものの影を、公園のライトが照らし、姿が分かった。茶色い髪の毛でワックスが掛かっており、ツンツンと髪の毛を立たせている。服はほとんど黒で覆われたTシャツを着ている。下はジーンズ。
だが、いっぺん普通と思われた服装も、顔によって砕かれた。瞳が血の色の赤。そしてメタルでもやってるかのように眼の下にへんな刺青をしていた。
「おれもさぁ・・・レベル8なんだよねぇ」
奈津美は驚いたというよりかは少し体が反応しただけだった。
「そう。奇遇ね。それともわざと会いに来たの?」
そこにいる男、顔立ちからして奈津美と同じくらいの少年だと分かった。
だが、奈津美の問いには少年は答えなかった。
「レベル8は国内で5人しかいない。だがそれ以上のレベル9は全世界を探しても一人もいない。ましてもともと人口が少ない日本がレベル9を作れないなんて恥ずかしいとは思わないか?」
「それは・・・人の考えにもよるわよ」
少年は奈津美の方へと振り迎えるとテレポートをしたのか分からないが、奈津美の鼻とぶつかりそうなくらいに接近していた。
「おまえは・・・それでもレベル8かよ。言っておくが、レベル8で残ってんのはもう俺とお前しかいねぇぞ? ちょっと面白い実験データが手に入ってさぁ?
レベル8の能力者を殺すと、殺した側には贈呈品があってな? 殺した奴の能力を手に入れちまうってやつなんだがよ」
「・・・訳わかんないこと言ってんじゃないわよ!だったらニュースになってるはずでしょうが!」
少年は奈津美の横を通りながら言った。
「今日一日でお前以外殺しちゃってさ・・・」
奈津美は驚きを隠せぬ表情で振り返るとそこには笑ってくちゃくちゃになった顔があった。
「今日殺そうかなと思ったんだけど、最後の一匹くらい・・・時間を掛けて殺したくてさ。」
少年は笑った顔を真顔に戻すと、
「だから予告しに来たんだよ。お前を殺害すんのはここ。だから、戦いたいってなら明後日、深夜二時に待ってるんだなここで。明日、殺害されたレベル8がニュースになってると思うが、そこで俺のことを思い出して怯えてろよ?」
というと、少年は笑って闇の奥へと消えていった。
「あさって・・・あたしが・・・殺される・・?」
この出来事は、尾崎浩太が妹の部屋でそうめんをいただいている時間だった。