コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 言ってやるよ!ざけんじゃねぇ!ってなぁ!(コメください>< ( No.35 )
日時: 2010/08/02 12:49
名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)

第七話「レベル9を生みだす使徒」※長編になります。


現在時刻、AM7:50

日曜日なのにこんな早く起きてしまった。

もったいない。寝れるなら寝ちゃいたいところなんだが、昨日の坂条の様子を見ているとそうも思えない。

あの眼。疲れ切ったというよりかは・・・あきらめた眼というべきか。表現がしにくいんだが何と言えばいいんだろうか。

放心状態…か。

そうだ。心がないように思えた。ゲームセンターで苛立ったとしてあそこまでなるはずがない。

坂条 奈津美はゲームセンターなんかには行っていない。もし行ったとしてもあいつのマネーカードはちゃぶ台の上に置いてあった。

あいつになにがあったんだろうか?

俺はこういう疑問だらけになった時、直接聞く性格だ。男子学生なんかが、もう一度女子の部屋に行くのは気が引けるが・・・あいつの状態だけは何か引っかかる。

男子にはとか、差別的要素とはあれは全然違う眼だ。

聞かなければいけない予感がする。いやな予感がする。

何なんだ?この胸のざわめきは。ものすごく冷たいんだ。

俺は部屋から出て、このマンションの下にある坂条家の前に着いた。ゆっくりとインターホンを押す。

音は部屋の中だけに少し響いた。・・・だが気配がない。それどころか、誰も出てこない。

確か、妹さんは今日友達と出かけると言っていたが、奈津美はないのだろうか?

ドアノブを回し、引いてみると、鍵がかかっていなかった。ドアの隙間だけを開けて、確認をとる。

「あの〜坂条さん、いますか〜?」

これを三度言ったがまるで反応はない。

俺はドアを開けて、玄関先へと入った。

また同じように口を開いたが、誰もいない。

少しだけ玄関から、居間に移動するとテーブルに置き手紙のような白い紙が敷いてあった。

それを拾い上げると、坂条奈津美から妹への手紙だと分かった。

読むのはよそうと思ったが、気になる一文を見つけた。

‐あと、自分の事は自分で考えなさい。じゃあね‐

・・・これは・・・遺書か?

手紙にはもう一つあった。‐今日は遅くなるから、明日帰るね‐

これは怪しすぎる。昨日のことといい、今日といい、あきらかに何かがこいつに迫っている。

銀行の時みたいに、俺は情けねぇことはしてられねぇ。もう決めた。だから、勘違いでもなんでも今日は坂条奈津美を見つけ出して、窺って見る。

俺は即座に坂条の部屋から出て行った。