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Re: 言ってやるよ!ざけんじゃねぇ!ってなぁ!(コメください>< ( No.39 )
日時: 2010/08/03 16:52
名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)

第七話「レベル9を生みだす使徒」


尾崎に風が当たろうとしたとき、両手を構えた瞬間、竜巻は一瞬でかき消えた。

これには奈津美は驚きを隠せなかった。

「なんで・・・?あんた、無属性で・・・レベル1なのに・・・・。なんの・・・・能力よ・・・?」

尾崎はワイシャツのボタンを一つずつ閉めて答えた。

「無の能力。俺の能力は、その存在価値を打ち消す能力。・・・・この前やっと使えたんだ。それと・・・たぶん今ので経験値溜まったから、レベル2だなこりゃ。意識が消えねぇもん」

着替えた後に、両手を伸びあげると、奈津美の肩を掴んだ。

それに奈津美は驚く。

「な、なによ・・・」

真剣な眼差しが、奈津美の心を誘惑する。
何も考えていないのに、また顔が赤くなる。奈津美自身、自分がどうしたのかと心を落ち着かせようと一息漏らす。

そんなことをした瞬間、尾崎は掴んだ奈津美の服を自分に寄せて、奈津美を抱いた。

どうすればいいのか・・・混乱状態の奈津美を考えず、尾崎は誓いを言った。

「俺、・・・お前守るから。絶対守るから。」

その声は、奈津美にはキツすぎた。もう何も考えれない。
ただ分かることは、奈津美の本気を出した力を消されてしまったことだった。それもレベル2に。そして今、抱かれてることだった。

考えてられない・・・でも、「絶対守る」の言葉だけが、考えられた。いや、考えさせられた。

奈津美も同様にゆっくりと両手を尾崎の背中にまわした。震えながら、背中を触る。

本当に守ってくれるの・・・?あたしのこと。

尾崎も顔を赤くした。二人とも赤く染まる。

「・・・守ってよ・・・・。私の事・・・助けて・・。」

太陽の光が照らす。暑いが、二人はもっと熱くなっていく。

尾崎は頷いて、そのまま奈津美を離すことはなかった。奈津美も・・・離さなかった。





あれから俺たちは、レストランへ行って、昼食を食べた。ゲームセンターに行ったり、カラオケにも行った。あいつが歌がうまいことが意外だった。まぁほとんど、あいつが行くようなところは男でも楽しめたからよかった。


それに、あいつが優しくなった。前なんて、すぐ風を飛ばすのに、話を合わせてくれて。

今の時間はもう約束に近い15分前だ。公園にも到着している。あのベンチで今座っている。

「なぁ、お前、なんでこんな優しくなったんだ?」

俺はまじめに疑問に思ったんだが・・・。

また赤面する奈津美。

「・・・そんなこと・・・自分で考えなさいよ・・・」

こいつが赤面すると訳分からん。考えろっつってもなぁ・・・?
考えていると、奈津美が口を開いた。

やはり能力に興味があるようだ。

「なんであんた、レベル2なのに私の風、消せたの?」

ポタコンに言われて通りの説明をしてやった。
これは皆さんも知らないだろう。

「俺の能力は、レベルなんて関係ないんだ。たとえば、もしレベル1の時にお前が竜巻を行っていたら
、俺はぶっ倒れている。」

ここはカンがいい女だった。即座に答えたのだ。
「つまりあんたの能力って、打ち消せる量が多ければその分の体力を吸いとられるってこと?」

「そういうことだ」

俺は笑って答えた。だから・・・。

「もう少しで来る、そのレベル8が来たら、俺はそいつの能力ごと消すつもりだ。だから、ぶっ倒れるかもしれないし、死ぬかもしれない。でもその時は俺にかまわず、倒しておけ」

奈津美が眼を見開いた。

「・・・え?」
俺は笑って、「いいだろ、別に」と答えた。

まっすぐあいつを見て俺は笑った。

でも坂条は、暗い顔をした。

「なんでそんなこと・・・笑って言えるのよ」

坂条は悲しい顔へと変えた。尾崎はよく分からないが、肩に手を乗せた。

「いいじゃん。」

そして坂条も、なんで笑ってられるのかが分からなかった。二人とも、分からなかった。