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- Re: ざけんじゃねぇッ!(ミール&イーコル編 ( No.96 )
- 日時: 2010/08/22 11:45
- 名前: ハッチしゃn (ID: ymYDaoPE)
第15話「女王の言」
「あー・・・”イコール”です。」
ミールはその後に続き、「ミール・ラーナです」と、慌てて伝える。
ちなみにこの国は下の名前ということわりがあり、イコールの名前に女王は疑問を抱く。
「あら? イコールさん、下の名前は?」
「ない。 俺は、科学の実験体だから」
「ああ・・・春山さんの。」
やはりこの国にも”春山”という人物を知っているという事は、面識しているという事に決まる。二人はそのまま話を続けた。
「春山 二郎 をご存じで?」
イコールにしては丁寧な口調で話す。やはり、目の前にいる人物の身分がどれほどなのか、理解したからであろう。その瞳は、本当に真剣だった。
「ええ。魔術について、”やさしい口調”で訪ねてきたけど、真後ろから”支配したい”感情がダダ漏れだったわ。 今はどこにいるのかは、分かりませんけど。」
「それって、つまり・・・交渉はどうなったんですか? にょん」
ミールも負けずと尋ねた。
「ええ。あの男には、魔術でなにかをたくらんでいるようにしか思えなかったので。交渉はこちらから決裂させていただきました。 それで、この話はいいとして、貴方達は何が目的でわざわざここに?」
今の話でこの二人の任務は遂行している。”交渉決裂”のためにここにきたのだから、二人の任務は遂行。目的はなくなった。
「いえ、春山と女王様の交渉決裂 が私たちの任務だったんだにょん。 だから、もう目的は無くなりました。」
女王はそれを聞くと、テーブルから離れ、先ほど座っていた王座席に座りなおす。その両側にある扉から騎士たちが現れる、そして座礼態勢に移ると、女王が口を開いた。
「では、私はこれから聖ジョージの会議へ参加させていただきますので、貴方達の目的が現在終了したならば、退席させてもらってもかまいませんか?」
イコールとミールはその話を聞くと、椅子から降りて、出口までシスターと一緒に連れてかれる。