コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- どうやら僕は異世界に来てしまったようです。 1-2 ( No.2 )
- 日時: 2010/07/31 21:37
- 名前: 村人A ◆UcTzrn55Fk (ID: mZiC8SdU)
どうやら僕は異世界に来てしまったようです。 1-2
僕もつられてその視線の先を追いかけると、部活帰りなのか、スポーツバックを足元に置いた女子学生がファッション雑誌を広げて立ち読みしている姿がそこにはあった。
——この先輩は人に仕事しろと言っておきながら何を見ているんだか。
と、思いつつ僕も見る。
「あれはCですかね、先輩」
「いや、Dだな」
「さ、さすが高性能おっ○いスカ○ターの持ち主だ……。しかし、夏っていうのは暑くて嫌ですけど、その分メリットはありますよねー」
「今まさに目の前の光景がメリットといえるだろう。暑さによって滲み出た汗がワイシャツを透けさせ、そこから薄っすら浮かび出てくるピンクの下着と肌……はぁはぁ、た、たまらんぞ! ……あ、興奮してきたから後輩、お前を殴らせろ」
「意味わからないから! てかなに仕事中に発情しているんですか!」
カウンターから少し身を乗り出し鼻息を荒くさせた先輩はどこからどうみても変態だ。
ほんと、神様はなんでこんな変態にこのような容姿を授けたのでしょうか……。
あ、会計を行おうとしていた女性客が慌てて引き返していく。
「お会計ですか? それならこちらへどうぞ」
「え? あ、は、はいっ。すみません」
慌てた様子で足早に隣のカウンターへと移動する女性客。ナイスファインプレイ。これで僕に対する高感度が40くらいアップしただろう。ちなみに高感度100でその子のルートに突入だ!
「あ、あの……会計の方をお願いしたいのですが……」
「申し訳ありません。こちらは温めましょうか?」
「はい、お願いします」
もうすでにこのコンビニでバイトを始めてから2年が経つ僕は手際よく会計作業を行い女性客へとおつりを渡す。そして会計をすませて立ち去ろうとする彼女に——。
「お姉さん、次回は日々の日常で疲れたお姉さんの心を僕が癒して温めますよ♪」
これぞまさしく「極上の営業スマイル(女性限定)」を発動させた。
「…………」
これは……手ごたえあり! 口をあけて呆然としている彼女。もう彼女は僕に胸をキュンキュンさせているだろう。ああ、やっちまったよ神様……また僕はこの星の女性を一人虜にしてしまいました。ですけどこれは男の、いえ、僕の生まれながらにして与えられた定め。たとえ地獄に落ちようともこの欲求を抑える事なんてできないのです!
「あ……あ、ああ」
「そんな、愛しているだなん——」
クルッ……ダッ!!
「あ、あれ?」
口をぱくぱくとさせた後、陸上選手並の綺麗なフォームで走って店を出ていってしまった彼女。恥ずかしくなって逃げてしまったのだろうか。ふふ、まったく初心なお人だ。
だけど、なんで彼女の顔は赤くではなく青くなっていたのだろう? 不思議!
「相変わらず後輩のアレは殺傷能力抜群だな」
いつのまにか視姦を終えた先輩は苦笑を浮かべ、頬をひくひくと痙攣させている。
「僕も今回はやりすぎた感じがありますよ。いけると思ったんですけど……彼女に悪いことをしました。今度ゆっくりとお茶しながらお詫びをしたいですね」
「彼女の為にもそれはやめておけ」
「なっ、先輩……それ、やきもちで——ひでぶ!!」
「アホか」
「あ、アホって。ふ、ふん! 別に先輩にやきもちやかれても嬉しくないですよ! それに先輩は同性愛者ですし!」
「ほほう。それは聞きすてならないな。この誰しもが認めそして憧れる美少女の私にやきもちをやかれても嬉しくないと? それと確かに私は雌もいけるくちだが、当然雄もいけるぞ」