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ｂｙ　拓真

やばっ・・

鞄間違えちゃった・・・

今更引き返すのもな・・
面倒だし・・・

これ、先輩のかな・・
もっと、面倒だよな・・

誰も居ないよなっ
女の鞄勝手に見る男・・
最悪だよな・・
見つかったら・・・・

首を左右に振って、誰も居ない事を確認したら急いで中を探った・・

あった、生徒手帳っっ！！

「えっ・・一年生!?　同じじゃん・・名前は・・」

　　　　『長谷川　琴音』
かぁ・・　可愛い奴だったな・・
って、何言ってんだ
早く返さないと・・

えっと・・
１年５組か・・
僕のクラスは・・・

「あっさっきの・・」

また、聞こえたキミの声・・

『これ、さっき間違えた鞄です!!』

見事に同時にしかも同じフレーズ・・

人混みの中、二人のハモリでざわめいてたのが一瞬静まり返ってしまって

そして
また、
二人で苦笑いを同時にしてしまった・・


そして、僕はキミに一目惚れをした・・・