コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 好きになってもいい? ( No.30 )
日時: 2010/08/10 17:54
名前: 仁菜 ◆UzHpQelzmA (ID: L7bcLqD7)

2 カプチーノ 〜Yes you can〜

あたしの受験が1週間後に近づいてきたある日の事。

またあたしはあのカフェへ向かう。

カランコロン・・・

「いらっしいませ!」

あ、和真さん・・・

「勉強頑張ってますね。受験はもうすぐなんですか」

和真さんがメニューを持ってきてくれながら言った。

「あ、はい。あと1週間後なんです」

和真さんはニコって笑うと

「少々お待ちください」

と言って、厨房に姿を消した。

“なんだろう・・・?”

少し経ってから和真さんが何かを持ってきた。

「お待たせしました、どうぞ」

そう言われてあたしはカップの中を覗き込んだ。

そこには、生クリームでラテアートしてあるカプチーノだった。

真ん中にハートがあって、回りには羽が。

そのハートの下には小さく英語で、

「Yes you can!!」

“あなたなら出来ます!!”と書いてあった。

あたしは胸がいっぱいになって・・・

「こんな可愛いの、飲めませんよ」

和真さんは微笑んでいた。

あたしは嬉しくて震える手でカップに口をつけた。

甘くて甘くて。とろけそうで———。

「とってもおいしいです」

あたしはとびっきりの笑みで答えた。

「そうですか、良かったです」



和真さん、あたし、頑張ります。