コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 好きになってもいい? ( No.31 )
日時: 2010/08/10 18:11
名前: 仁菜 ◆UzHpQelzmA (ID: L7bcLqD7)

3 マカロン 〜和真さんの笑顔〜

受験終了。

あたしは今日は勉強道具を持たずにカフェに向かった。

和真さんに、早く会いたかったから。

カランコロン・・・

「いらっしゃいませ!」

あれ、和真さん、今日いないのかな。

と思いながら席に座った。

そしたら厨房から出てきた。

なぁんだ、いるじゃない。

そのとき和真さんと目が合った。

和真さんはニコッと笑うとあたしの方へ来てくれた。

・・・また、何かを持って。

「お疲れ様でした」

そういって机の上に置いたものは・・・

パステルカラーのマカロン。

でも、すこし形がいびつ・・・。

「それ、僕が作ったんです」

「え?」

これ、和真さんが作ったの?

「萌依さんに喜んでもらおうと思って作ったのですが・・・下手ですみません」

和真さんが照れながら言う。

あたしはマカロンに手を伸ばした。

そして一口。

「・・・どうでしょう」

和真さんが顔を覗き込む。

なに、これ・・・?美味しい・・・。

「と、とっても美味しいです!今まで食べたマカロンの中で一番———!!」

「本当ですか?喜んでもらえて本当に良かったです」

和真さんが笑う。

やっぱあたし、和真さんの笑顔好きだな・・・。

そうだ。

「あの、和真さん」

「なんでしょう」

あたしは深呼吸して口を開く。



「今度、マカロンの作り方、教えてくれますか?」