コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 叶わぬ恋…してもいいですか?    ★キャラ絵募集中★ ( No.135 )
日時: 2010/10/28 20:42
名前: ナナ (ID: uzSa1/Mq)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode


 21話


 夢理side


うわっ、人いっぱいいんじゃん。走るの嫌になってきたなぁ。

俺はそんな事を考えながらスタートラインに立った。


左右を見る……皆、陸上部の人達だった。

どうせならサボろ、そんな事を手足をぶらぶらさせながら思っていた。


そして地面に手をつき前を眺める、そして目に入る人影、琴音だ。


そして苦笑いする……好きな奴の前でカッコ悪いとこ見せられない、見せたくない。

気持ちが高まった瞬間スタートを告げる音が鳴った。

俺は無我夢中で走った……ただ、ただ前だけを見つめて、ゴールラインを見つめて、

『好きな人の存在を感じながら』



俺がゴールラインに触れた瞬間銃声が聞こえ後ろにいた人たちの足音とため息が聞こえた。


俺は結果が放送されるのも気にせず、服がグッショリなのも忘れて探していた。


そしてやっと視界の隅に入った、

「夢理お疲れ様。かっ……カッコよかったよ。」

と琴音は周りに人が居ない事を確認してからニコリと笑いながら言った。

「次は琴音の番だぞ、頑張れよ。」

俺は琴音の頭にふわりと手をポンポンと乗せその場から立ち去った。


 夢理side終わり


琴音は応援席に戻り梨湖と話していた。どうやら全25種目中20種目が終わり三年生に追いついてきている様だった。

「えっと次は……リレーだってさ、裕人出るんじゃないっけ? 応援しに行こ。」

梨湖は笑いながら言う。

琴音には梨湖の頬がほんの少し赤く見えていた……

「もちろん。行こう、行こう。」

琴音は気にする様子もなく言う。


リレーが始まった。

裕人はアンカーらしく身体の微調整を行っていた。

梨湖はボーっとしながらも裕人を眺めていた。

琴音は二人をチラチラ見比べ、見ていた……

そんな事をしているうちにアンカーにタスキが渡った。

裕人は三年生を追いかけていた。

梨湖は手を握りしめ

「裕人頑張れ!!彼女が見てるぞぉ。」

そんな事を大声で叫んでいた。

琴音は苦笑しながらも梨湖の気持ちを感じ取っていた。

その声が裕人に聞こえたのか速度が上がり三年を抜き見事一位になった。

裕人は肩を上下に揺らしながらもこっちに向けて手を振っていた琴音に? それとも二人に? いや……違う




—梨湖にだ—

琴音は胸がズキンとした。なぜだろう、夢理が好きなのに……

— 彼氏だから? —

私が……私が欲張りなんだ。夢理も、裕人の笑顔も自分の物にしてしまいたかったんだ。



…続く


今回は短くてごめんなさい<m(__)m>

次回は体育祭後編です\(◎o◎)/!