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Re: 叶わぬ恋…してもいいですか? ( No.272 )
日時: 2010/10/28 23:13
名前: ナナ (ID: uzSa1/Mq)

 26話


琴音は咳払いをしてインターフォンを押す。
何回か鳴り響き渡った後いつも通りの優しい声が聞こえた。

「琴音と梨湖かな? すぐ鍵開けるから待ってて。」

その声が聞こえた後足音が琴音と梨湖の耳に届き鍵が開く音も聞こえた。

扉が開く。

「お、おはよう。今日はいきなりごめんね。」

琴音は戸惑いながら言った、自分自身この時どんな顔をしていたのか分からなかった。

「おはよう裕人。早速だけど家の中入ってもいい?」

梨湖はいつもよりも元気な声で聞く。

「もちろんいいよ、どうぞ。」

裕人がドアを全部開け微笑む。
琴音がチラッと梨湖を見ると小さくウィンクしてくれた。
きっと琴音の事を考えてのことだったのだろう。
琴音は心の中でお礼を言いながら玄関に入って行った。

中には誰もいないらしく静かだった。平日の昼間だから当たり前かもしれない。
綺麗に整頓されたリビングを通り二階に向かおうとした。

「俺の部屋で良いかな?」

裕人が二階に上がる階段に足を掛けながら言った。

「もちろん。裕人がそれでいいなら……」

梨湖は少し微笑みながら言った。
琴音はただ頷くだけだった。

裕人がドアに手を掛け開ける。
それと同時に琴音も顔を上げる。前と変わらぬ部屋様子、机の上は綺麗だが床には少し服が散らかっていた。
三人全員が座ると裕人が口を開く。

「今日は何の話し……琴音?」

その声にビクッと反応し裕人の顔を見る。
いつもと変わらぬ声なのに顔の表情は少し悲しく見えた。

「今日はね、大事な話があるから来たの。」

……でも琴音はもう迷わなかった。
未来を切り開くために、皆が幸せになれるように迷ってはいけなかったのだから……

— 一歩ずつ進もう —


…続く


今回は更新が少なくてごめんなさい<m(__)m>

次回の更新は遅いかもです(>_<)

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