コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 好きになってはいけない… ( No.33 )
日時: 2010/10/25 16:30
名前: ナナ (ID: uzSa1/Mq)

 8話


琴音は数学の授業中、二週間前の事を考えていて勉強どころじゃなく上の空だった。


チャイムが鳴り授業が終わったことに気づかないでいると

「琴音……琴音ってばぁ!」

梨湖が琴音の顔をのぞいていた。

琴音はようやく気付き

「何か用ですか?」

と笑いながら聞いてみる。

梨湖は琴音の様子を見て安心したのか

「次さぁ学活じゃん、体育祭の決めるんじゃないかと思って。一緒の競技やろうよ!」

と琴音に聞いてくる。

琴音の答えは

「もちろんokだよ。」

チャイムが鳴ってしまったため席に着く…と言っても前と後ろだから問題はない。

神風先生が下手な字で黒板に競技名を書いていく。

『全員でるのが学年リレーかぁ、応援合戦出たいな』

琴音はそんなことを考えながら黒板を見ていた。

「琴音足早いからさぁ短距離走でなきゃじゃない?」

梨湖から最も最悪な言葉が聞こえてきた。
そう、琴音は足が速いため今のところ二年連続で短距離走に出ていた。

「ではまず最初に短距離走から決めます……やりたい人、または推薦する人はいるかな?」


しばらくの間沈黙が続く。

そして一人の女子が手を上げた。
『げっ……去年クラス一緒だった子だぁ、私じゃないよね?』

違うようにと祈ってた琴音だったが……

「足が早いので鈴乃宮さんがいいと思います。」

それを聞いた人達は一斉にそれじゃぁ鈴乃宮さんでなどと声が上がる。

「今年も短距離走? 絶対嫌だよ。」

と小声で言う。
梨湖に聞こえたのか心配そうに見ていた。


その時だった……

「本人の意見も聞いたらどうなんですか?」


その声の主は……夢理だった。

そして小声で琴音に言う。

「嫌なら嫌だって言えよな、この間の礼だ。」

と笑いながら言った。

この瞬間、琴音の心は限界に達していた。

『笑ってくれた。』

胸がバクバクいっている。

—やっぱり好きになっちゃったんだ—

そんな事を漠然と考えていた。

「鈴乃宮……嫌なのか?」

先生が聞いてくる。

はっきりと言う

「嫌です、応援合戦に出たいんです。」

先生も分かってくれたらしくまた一から決めだした。


琴音は

「……ありがとう」

と言う。

夢理は振り返りはしなかったが答えるように軽くうなずいた。


その時、裕人が夢理の事を睨んでいたのには気づかなかった。



…続く

今回はたくさん更新できましたぁ(>_<)
次回も体育祭の話です。
裕人と夢理が…!?
こっから先はまた次回〜●〜*

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