コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 叶わぬ恋…してもいいですか? ( No.49 )
日時: 2010/10/25 16:42
名前: ナナ (ID: uzSa1/Mq)
参照: http://id17.fm-p.jp/data/213/bokukkomoe/pri/25.png

 11話


琴音は五キロという長い道のりをわずか10分程度で走り切りもう光が丘病院に着いていた。
きっと琴音の部活で鍛えた成果だろう。


中に入ると受付の人が琴音の制服姿と激しい息切れにただならぬものを感じたのか

「どうしたのですか? どなたに会いにいらしたのですか?」

と琴音の背中をさすりながら優しく聞いてくれた。

しばらく時間がたち行きも整い琴音は

「中野目……中野目夢理の病室はどちらですか?」

落ち着きを取り戻した琴音に受付の女性は

「待ってて下さい。今調べてきますから……」

琴音は待っている時間さえ長く感じた。


「分かりましたよ……307号室です…西階段の三階、一番左の部屋です。」

丁寧な受付に礼を言いスカートの裾をなびかせ駆けていった。

また息を切らし、扉の目の前まで来て息を一回思いっきり吸う……


優しくドアノブに手を掛け意を決して開く。
静かに扉を閉めゆっくりと酸素マスクをつけてベッドに横たわっている夢理に近づいて行った。
部屋には琴音と夢理だけだった。

琴音の瞳にはもう、うっすらと目が潤んでいた。

「何で? ……何でよぉ? 何でなの?」

琴音はそれしか言葉が浮かばなかった。

琴音は夢理の手を優しく握った。


握られた夢理の手の上に滴が一滴ゆっくりと落ちて行った……

静かな部屋の中で琴音のか細い泣き声だけが響き渡っていた。


その頃梨湖は……

 *梨湖side*

なんとか生徒指導室の前に着き先生にばれないようにこっそりと壁に耳をあて中の声を聞いていた。

「お前、何であんなことをした……許されない事だぞ。」

神風先生の声だ。いつもと違う、怖い声だ。

「ごめんなさい。」

裕人の声がした。

「理由を言え。」

「言えません。」

理由を言わない裕人に神風先生はただ一言……






「中野目は生きているが意識が戻らない……お前は『退学』だ……残念だ。」

それだけを言いその場から立ち去る。

私は慌ててすれ違ったふりをした。

神風先生の顔は悲しげだった。


そして私は膝から崩れ落ち廊下のど真ん中に座り込む……




嘘?  だよね?







裕人が『退学』なんて……






















—私の大好きな人が、退学なんて…—


…続く


なんかグチャグチャでごめんなさい((+_+))
次回も遅いかもしれませんが待っていて下さい(((殴