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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Episode 03 仕事でもさがそうか。 ( No.43 )
- 日時: 2010/10/11 18:18
- 名前: むーみん ◆LhGj6bqtQA (ID: 20F5x0q3)
→Episode 03 仕事でもさがそうか。
俺らの旅に、もう一人の変人……じゃなかった仲間が加わった。
しかし仲間が加わったとはいえ、相変わらず行くあてなどないわけで。ついでに何気に金もないわけで。
「で、どうするのよこれから」
「金ないしなぁ。レオー、どうする?」
「なんで俺に聞くんだよ、知らねえよ」
「はぁ、あたし今なら戻れるから帰っていい?」
「……勝手に帰れ! 涙の別れの数時間後に家に帰るとかかなり間抜けだけど帰れ!」
「だってここまで無計画だとは思わなかったのよ! 馬鹿じゃないのあなたたち、どこに向かってるの?」
「……そう言えば。ロカ、どこ行くんだ俺ら!」
「知るかぁあ! そもそもが家出設定だろうがぁ!」
この先、不安しかないのだが。
うまくやっていける自信が全くない。
そうは言っても、俺は行くあてない道を進んでいく。
カラさんから聞いた話によれば、ここは王都『キレッツァ』。貴族や金持ちが集まった街だそうで、どうりでまわりにきらびやかな装飾の多い建物が多いはずだ。
まわりは森に囲まれており、一歩街を抜けると森林が広がる。カラさんの家はその森の中にあった。
さらに森を抜けると集落があるのだが、王都キレッツァとは対照的に農民が暮らす民家が集まっただけのひなびた村だそうだ。
ちなみに俺の家だったところは森の中のキレッツァに入るかなり前にある小さな集落だ。
ぼんやりとだが、ここら辺の地形が分かってきた。
と、あれこれ考えていたその時。
後ろでレオが急に立ち止まり、笑みを浮かべながら俺らに向かって声をかけた。
「エルナ、ロカ。いいもん見つけた」
「「へ?」」
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