コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Episode 04 これには俺らの生活がかかっているんだ! ( No.53 )
- 日時: 2010/08/28 21:10
- 名前: むーみん ◆LhGj6bqtQA (ID: 20F5x0q3)
画面には、見なれたブロックが並んでいる。
一列並んでは消え、並んでは消え、を繰り返すゲーム。
そう、テ○リス。
なんでこんな地味なことをエルナと一人の少年がしているかというと……時は少しさかのぼる。
*
「申し遅れました。こちらはエルベッセ財閥の跡取り、アメリア様でございます。そして私はお嬢様の執事、カルと申します」
白いひげをあごに蓄え、タキシードを身にまとったいかにも紳士な人がそう言った。この人は、名をカルというらしい。
「では、こちらへどうぞ」
カルにそう言われるがままに、俺らは二人について行った。
屋敷内へと足を踏み入れる。それにしても、すっげぇ広い。入ると大きな広間があり、隅々まで凝った装飾が施され、廊下を歩けばいくつ扉があるか分からないほど。
そんな中、一つの部屋へと案内された。
「どうぞ、中へ」
「あ、どーも」
扉を開く。
この部屋は広間とは違い、テーブルと椅子、小さなたなが置かれただけの簡素な造りだった。
そして俺らと同じくらいの年だろうと思われる男の人が3人、椅子に座っていた。
「えー、6人いらっしゃいますね? 今回の仕事そんなにに人数は必要ありませんので、これから3番勝負をしていただこうと思います。勝った方に仕事をしていただきます、もちろん報酬もお出ししますので」
「はぁ? なんだよそれ」
「僕らの仕事じゃなかったの?」
「ん? どうしたの?」
向こうの3人は不思議そうな、しかし納得のいかないような顔をしている。
まぁ、普通はそうだろうな。
アメリア、と呼ばれた少女がさっきのようにペンで紙に字を書いている。
俺らに向けた紙には『では、第一勝負はテト○スでも』と書いてあった。
「では、第一勝負はテト○スでも……と申しております」
この細かいボケはもういい加減つっこまない事にしよう。
「乗ろうじゃねぇか、その勝負ッ! ゲームならこのサクに任せろ!」
するとその時、元からこの部屋にいた3人のうちの1人は急に立ち上がりそう叫んだ。
「はい! エルナ行きます!」
そしてこちらのエルナも得意げな顔でそう言った。
どこからくるんだ、その自信はっ!
「他の方はよろしいですか? では、始めましょう」
……というわけで、今に至る。