コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Episode 04 これには俺らの生活がかかっているんだ! ( No.69 )
- 日時: 2010/09/02 20:54
- 名前: むーみん ◆LhGj6bqtQA (ID: 20F5x0q3)
ゲーム機の故障が原因で、(元はと言えばエルナのせいだが)グダグダだった第一勝負も終わり、第二勝負。
TKJ。
あ、要するに叩いてかぶってじゃんけんぽん。
これもアメリアの独断と偏見によってテキトーに決められた。
「お前、そんなんでも一応主人公なんだから、トリだろ?」
というレオのよくわからない考えから、第ニ勝負はレオがやることに。
あー、なんか何のためにこんなアホらしいことやってるのか分かんなくなってきたぞ、俺。
今は壊れたゲーム機と、未だ超高速でさらに大量のブロックが落ちてきている画面が写されたテレビがある中、レオと相手のチェンと名乗った男が向かい合って座っている。
手元にはヘルメットとピコピコハンマーもあった。
「たったいてかぶってじゃんけんぽんっ!」
「うおっ!」
バコッ! ドスッ! ドカーン! ずどーん!
……叩いてかぶってじゃんけんぽん、なのか?
あり得ない効果音が飛んでいるのだが。
二人とも、すごい息があがっているのだが。
ピコピコハンマーで腹部を抱える怪我をするものだろうか。
それ以前に、どうやったら叩いてかぶってじゃんけんぽんで腹部に怪我をするのだろうか。
なんでどっちもピコピコハンマーを手にしているのだろうか。
「どこからツッコめばいいんだぁぁああ!」
「ん? どうしたのよ、ロカ」
こいつも、よく冷静にこんな荒れた叩いてかぶってじゃんけんぽんを見ていられる……。
アメリアとカルに至ってはニコニコ笑っている。
そしてサクは未だ超高速テトリスに燃え、もう一人はアイマスクをして寝ていた。
もう、訳わかんね! 帰ろうかな、俺! 家帰ろうかなっ!
その一方、叩いてかぶってじゃんけんぽんのほうはというと(もはや別の格闘技のようになってるが)二人ともピコピコハンマーを手に向かい合っていた。
「お前……結構やるな」
「そっちこそ、強いじゃねーか」
その後もしばらくピコピコハンマー同士のうちあいが続いていた。
しかしその時。
「うおらぁあ!」
レオのピコピコハンマーが、チェンの顔に見事ヒット。その刹那、彼は床に倒れこんだ。
「……俺の負けだ、レオ」
チェンがそう言うと、黙って握手を交わした。
そして二人には熱い友情が芽生えたという——
「……じゃねぇーっ! なんで叩いてかぶってじゃんけんぽんでこんなクサイ青春ドラマみたくなってるんだ! 作者が認めても俺はこんな気持ち悪い展開認めねぇぞ!!」
全力で、ツッコんだ。
*
あ、ちなみに第二勝負はレオの勝利。