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Episode 04 これには俺らの生活がかかっているんだ! ( No.76 )
日時: 2010/09/07 20:42
名前: むーみん ◆LhGj6bqtQA (ID: 20F5x0q3)


疲れた。もう帰りたい。
だが、俺は最終勝負をしなければいけなかった。忘れてた。
いろいろあったせいで忘れている方も多いだろうが、ここまでの勝負は1勝1敗。
つまり次の勝負の結果で仕事を貰えるかどうか(=金が貰えるかどうか)が決まるのだ。

アメリアは、俺と相手の少年を交互に見た。
ものすごく悪い予感がするのだが。
……どうやら、俺の左腰にある剣と、少年の背中に背負った剣を発見したようだ。
悪い予感は的中するもので。

「では、剣でも交えていただきましょうか……と申しております」

あー、俺ってほんとに運悪いな、とつくづく思う。
軽く言ってるけどあなた、へたすりゃ死ぬじゃん! 
なんで俺の時だけ間違ったら死ぬかもしれない勝負なんだよ!!
すると、今まで寝ていた少年が、起き上った。

「んー、なに? どしたの?」

アイマスクをとって、眠そうな顔でカルのほうを見た。
名を、ナチと言った。
俺より年下、だと思う。どこかかわいげのある顔だちで、目は大きく、背は俺より小さい。

「なるほどー、要するにあの人を動けないようにすればいいんだね?」

すごいかわいい顔して、とんでもないこと言ってます。この子。

「ロカっ! 絶対負けるんじゃないわよ!」

そう言ったのはエルナだ。じゃぁ、お前が勝てよ!
もう帰りたいよ!

と言っても、帰る家などなく、ついでに金もない。
つまり、勝たなきゃいけない。

「誰が負けるかよ」



さすがにサクもテトリスをやめ、みんなが俺とナチを囲むように見守る中、最終勝負が始まろうとしていた。