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白神の剣 22話 ( No.24 )
日時: 2010/09/10 11:37
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

「な、なにぃ〜!?...昨日は、雫ちゃんとリムジンで登校で今日は、あの梓さんとリムジンで登校とは....天、いったい何があった...」
車から降りた俺たちをみるなり、相沢が言った。
「なにって...」
「天は、御園家の執事になったのよ」
『え、ええ〜!?』
周りでのみんなが驚く...
「本当か、本当なのか、天...」
「ああ、まぁ」
「梓さんと一緒に暮らせるなんて、男の夢だぞ天!!」
「な〜にが男の夢よ」
「あ、亜希!!」
「なによ、私がいちゃ悪い?」
「いっいえ!!」
「そういや、相沢と亜希って仲いいよな、いつも相沢の近くにいるし......お前らつき合ってんのか...?」
「あっバレちゃった」
亜希が笑顔で言う。
「俺達つき合うことにしたんだ...お前が入院してるときにな...もうみんな知ってんぞ」
「そうだったのかぁ〜..先越されたな〜」
「天、おはよ〜」
横から、唯と、芽衣に声をかけられる...
「お、おはよ」
「天、のろけ話なんかしてていいの?...学力テスト私に越されちゃうよ...」
「あんたなんか、いくら勉強したところで、所詮特Aにしかなれないわ!!」
....いや、特Aなること自体凄いんですけど...
「か、会長!!」
「ち、違うもん...芽衣は、F組の遠野くんと勉強してるから、少なくとも会長よりは、成績上になるはずだよ!!!」
親友、唯がいう...
...遠野と勉強だって...まずい、油断していた!!

〜〜〜〜〜〜月日は流れ学力試験当日!!
俺は、6日前のあの日から、必死に勉強した...こんなに勉強したことはあるのだろうか...執事の仕事をしながらの勉強だったが、さすがの梓もこのときだけは、協力してくれた...
そう言えば、6日前のあの夜から、雫の姿を見ていない...いったいどうしたんだ...?
「では、一時限目..国語、開始!!」
赤凪先生が吠える...
二時限目、数学..
3時限目、英語..
四時限目、理科..
5時限目、社会..
..................終わった。
みんな、気力をすべて使い果たしたのか、ぐったりしている...
返却は、明日..それまでおとなしくしてよう...
放課後、俺はいつものように、梓と一緒に、御園家のリムジンに乗り込む..
「天、どうだったのよ?」
「どうって、まあまあですかね...梓様は?」
「私は、いつもどうりよ...変に頑張ったり、ちから抜いたりするといつもよりダメになる場合が多いわ...だからいつもどうりが一番」
「そ、そうですよね...そう言えば、雫最近見かけないのですが、特Aには来てるんですか?」
「ええ、テスト前6日間は、来てなかったけど、今日は、ちゃんと来てたわ...」
「ちゃんとテストには来てたんですね...よかった...なにかあったのかな...」
「雫が気になるの?」
「ええ、まぁ少しは気にしてやらないと、あいつ家でも一人ですから...」
「あなた、雫のこと....」
「梓お嬢様、到着いたしました...」
梓がなにか言いかけたとき、リムジンは御園邸へ到着した...
俺が、先に降り梓をエスコートする...
本館には、桜と雫が遊んでいた...
「し、雫!!」
「あっ、天...」
「あら、雫..今日はなんの用?」
「テストも終わったことだし、久々に桜ちゃんと遊んであげようかと思って」
「桜、雫お姉ちゃん大好き!!」
「よかったわね、桜...本当は、それだけじゃなかったりして...フフ」
不気味な笑みをうかべる梓...怖い..
「まぁ、天に会いに来たってのも一つあるかな」
「雫...」
「天、私お風呂入るから、支度して」
「はい、梓様」
「ちょ、ちょっと天、梓に変なことしちゃだめよ!!」
「す、するわけねぇーだろ!!」
「怪しい...」
俺は、そんな雫を置いて、梓のルームウェアとタオルを持って行った。
すでに梓は、浴槽に浸かっているようだった..
「梓様、ここに置いておきますので...」
...........
俺が、部屋を出ようとしたとき..
「あなた、雫のこと、好きなの?...」
「...雫、母さん亡くなってから、家のこと全部やって、修行もして.....いつも笑顔でいるんです...内心は辛いのに......こんな俺を頼りにしてくれる雫が、俺は...俺は......好きなんです!!」
「.......やっぱりね...雫には負けたわ..」
「負けたって、梓様なにか勝負でもしていたのですか?」
「まったく、にぶいわね...もういいわ、私あがるから...早く行きなさい」
「は、はい!!!」
浴室を出ると顔を赤くした雫と、雫に耳を塞がれている桜がいた...
「し、雫!!お、お前ずっといたのか!?」
「な、なに暴露しちゃってんのよ!!バカじゃないの!!!」
「そう言うお前はなにしてたんだよ!!」
「て、天が変なことしないか見張ってたのよ!!」
「だから、んなことしねェって言ってんだろーが!!」
「はいはい、夫婦喧嘩はその辺にしときなさい」
着替えた梓が止めに入る...
「あ、梓...」
「雫はもちろん、天のこと好きなのよね...?」
「う////」
「なんで黙るのよ...私は、天が好きよ...」
「わ、私も!!」
「私も何よ、言ってみなさい..」
「て、天が好き/////」
「ぷっあはっあはははは」
「な、なんで笑うのよ!!」
「だってつられてるんだもの」
「こ、この〜、あ〜ず〜さ〜」
「な、なにする気?...きゃっ」
梓をくすぐり始める雫....その横で現状を把握できていない桜......今気づいたが、その桜を影で見守る桜木執事...
俺は止めにはいるべきか.....それ以前に、梓が俺のこと好きだったのか...
俺にはどうすることも出来ず...夜がふけて行った...