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白神の剣 5 ( No.4 )
日時: 2010/08/23 17:13
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

山城学園の学食は、腹を空かせたもの達で埋め尽くされていた。
俺は今、周りの視線を浴びながら相沢とどうやら相沢の幼なじみ兼悪友らしい亜希の3人で、食券を買っている。
「やっぱ、天君人気ねぇ〜 周りみんな見てる」
亜希が自慢げにいう
「きゃ〜遠野君〜」
「おぉ〜星野様〜」
学食にいた男女が揃って入り口の二人に声を送っている。
男の方は遠野だと分かったが、遠野の横を並んで歩いている美少女は...えっ...どう見ても白波だ、白波芽衣だ!芽衣とは、幼い頃よく遊んでいた幼なじみ的存在だ...そして7年前に芽衣が引っ越して行ったきり会っていない。
しかし、あの頃のまま大きくなったみたいで、なんだか笑えてくる。

「美少年遠野様と学園のアイドル星乃様が二人同時に現れるとは、今日はついてますねぇ」
俺の肩を叩きながら相沢は言う。星野って誰のことだろう...

二人は何か会話しながら、学食の食券販売機にできた列に並ぶ.....と思いきや、皆、二人のために列を譲っている。
そして、先ほど食券を買ったばかりの俺たちの方に近づいてくる

「やぁ神崎君、今朝はすまなかった...」
話かけて来たのは、遠野だ
「いやいや、いきなり驚いたけど そんなに謝ることでもないよ」
...むしろ土下座もんだが、ここで遠野に土下座させたら、周りで見ている女子の反応が怖い。
「それより、遠野の横にいるのって、白波だよな...」
すると彼女は悲しげな表情を浮かべながらいった。
「私は、星野よ」
う、嘘だろ、この世に自分と同姓同名顔も形も同じやつ、つまりドッペルゲンガー的なのがいるって聞いたことあるけど・・・・・・・違うよな
「君、7年前に引っ越して行って、俺がずっと好きだった白波芽衣ってやつにそっくりなんだけど......人違いだったみたいだね...」
すると星野さんは、目に涙をためて、用事を思いだしたとかなんとか言って、走り去ってしまった。
「あれぇ〜天くん、初対面でしかも学園のアイドルの前で、何爆弾発言しちゃってるのぉ〜」
亜希が興味ありますよムード全開で言ってきた。
「天の好きな人は、白波芽衣っと」
その横で、紙にメモしている相沢がいる...って俺はどうやら余計なことまで、言ってしまったらしい...........失敗した。