コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 白神の剣 34話 ( No.43 )
- 日時: 2010/09/22 17:13
- 名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)
「天だけど、ナナいるか?」
「....いま〜す、ちょっと待ってくださ〜い」
.....そして待つこと、2分と38秒..ようやく部屋が開かれた。
...なにしてたんだ?
「なにかしましたか?.......ってビショビショじゃないですか!!!!」
「ああ、さっきまで剣にルーン彫ってたんだ、だから着替え貰おうと思って...」
「ああ、あの魔導書を呼んだのですね♪剣を握ったとき剣士の持っている心に応じて、ルーンが反応するはずですよ♪...まぁ大抵の剣士は、一人につき属性1つ、多くても3つってとこですかね」
「へぇ〜、でも俺なんの心も持ってないような気がするんだけど...」
「私も....」
「誰も、自分の心なんて気づかないもんですよ♪」
「あの〜...風邪ひくんで早く着替えもらえますか?」
...遠野、ナイスタイミングだ!!
「はいはい、着替えですね、ちょっと待ってください......」
...俺達の体が、光に包まれる..なんだか力が満ちてくる感じだ...
「はい、3人とも頑張ったご褒美です♪衣装、前のよりグレードアップしておきました♪、こういうの『アルテマ化』って言うんですよ♪」
...機嫌がよくてよかった..
「そんじゃ、シャワー浴びに行こうぜ!!」
...俺達は浴室へ向かう。
「ふぅ〜...生き返るぜぇ〜〜〜〜!!!!」
...遠野、うるさい..
「でも、久しぶりの風呂だよな...」
...隣の浴場から声がかかる。
「天〜、覗くんじゃないわよ〜!!!」
...雫か..ったく誰も覗かねぇーっての!!
「雫〜、それは覗けってことかぁ〜?」
...冗談まじえて言ってみる...
「.........死ねぇ〜!!!!!!!!///」
...なんて罵声だ..
「夫婦喧嘩もヒートアップかぁ〜?」
『うっせー!!』
俺と雫の声がシンクロした。
.....笑いがこみ上げてくる..
『アハ、アハハハハハ』
...3人で笑った。
こんな笑ったのは久方ぶりだ。
...俺たちは、着替えて冷ましてある剣を見に行った。冷めてから見ると...元の剣とは、ひと味も二味も違う気がした。
「天、握ってみろよ」
...遠野
俺は、太刀を握った。
...ルーンが輝く....火のルーン、水のルーン、風のルーン、土のルーン、雷のルーンの順で光り、その光はやがて幻想をつりだした。
その幻想の中には、長く真っ白い髭をはやした、長老が立っていた。
...その長老が話しかけてくる。
「ようきた、新たな『マテリアルマスター』よ、わしの幻想を呼び出したのは、お前で5人目じゃ」
「お爺さん、だれ?」
「わしか、わしは、属性の創世者じゃ...お主に『光の属性』の使用権を与えよう...」
「あ、ありがとうございます....でも、『光の属性』ってなんなんですか?」
「5属性すべての力を使用している時に発動することができるのじゃ.....ただ、その力は一人の『マテリアルマスター』に一度きりしか使えない...しかし、なんでも一つだけ願いが叶うのじゃよ...」
「それはすごい!!!、二回使ったらどうなるんですか?」
「.....死ぬ、小僧、使う時と場所をよく考えて使えよ......では」
...次の瞬間、俺の前から幻想は消え、遠野と雫の姿に変わった。
「おい、天大丈夫か?...お前いきなり意識失ってビックリしたぞ!!」
「ああ、ちょっとな...雫はどうだったんだ?」
「私は、水と土と風のルーンが光った...」
「全部は光らなかったんだな.....ちょっとみんなに話したいことがある...遠野、船内放送してもいいか?」
「ああ、かまわねぇー」
...俺は、操縦室へ向かう...みんなに伝えとかないと!!