コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

白神の剣 6 ( No.6 )
日時: 2010/08/25 11:04
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

転校初日が終わろうとしていた...
思い返せば今日一日でいろんなことがおきた...
そして俺は今、校門の前で芽衣を待っている...
「天〜」
声が聞こえてきた。
「遅いぞ芽衣」
「ごめ〜ん、掃除当番だったの忘れてて」
「まったく、しょうがないな...帰るぞ」
「ねぇ、ちょっと寄りたいとこあるんだけど..」
「うん、分かった」
とりあえず、芽衣について行くことにした。
「てか、どこ行くんだ...俺この町よく分かんねぇから、あんま遠く行くと、自分の家に帰れなくなっちまうよ」
「大丈夫、大丈夫、私送ってくから」
「.....ってか芽衣俺ん家知らねぇだろ..」
「まぁ、住所分かれば、大体の位置は、分かるから」
苦笑いする芽衣...大丈夫なのか.....
しばらく、歩くとだんだん日も落ちはじめ、辺りは暗くなってきた。
「着いた。」
ビルの細い路地を抜けて、その先の茂みを抜け、山道を5分ほど進んださきに、一本の巨木だけがある、切り立った崖があった。
崖から見下ろす夜景は、絶景と言うしかなかった。
「ここは、私だけしかしらないこの町一番の絶景ポイント...天にだけ特別に教えてあげたくてきたの」

「いいのか...こんな場所教えて」
「うん、天は特別だから...天が、あのハンカチずっと持っててくれて......うれしかった..」
彼女の瞳は、夕暮れの光に照らされて輝いていて、それは美しかった...
「あのハンカチは、特別な日しか身に付けないことにしてるんだ...今日は転校初日だったからだなぁ...」
そう言うと芽衣はクスクスと笑っていた。
「..優しいとこも変わってないね」
「えっ...」
「さっ、帰ろ...近くまでいくよ」
「あ、ああ...頼む..」
生徒手帳の後ろのページに書かれた住所を差し出す。
「え......」
沈黙....
「え〜っっ...家の隣じゃん!!」
「俺の隣の家が、芽衣の家なのか?」
「うん、この住所私の家とあまり変わらないし、三日くらい前に、隣の家に引っ越しのトラック行き来してるの見たし...辻褄があうよ」
そうこう言って、自宅に着いた...
目の前には、どこにでもある至って普通の一軒家が一軒.....隣には頑丈な鉄檻で入り口を封鎖してある見るからに豪邸が一軒...
「なぁ、引っ越してきた時から気になってはいたんだが...あれが芽衣の家か?...」

「う、うん私の家...今度遊びに来てよ...」

「あ、ああ...そのうちな..」
「じゃ俺は、帰るよ...また明日」
「うん、おやすみなさい」
そういってそれぞれの家に入った。
「ただいま〜」
「あら、遅かったのね」
玄関を開けると母さんが出迎えてくれた。
「あぁ、芽衣に連れ回されてな...」
「芽衣ってあの幼なじみの芽衣ちゃん?」
「あぁ、今日転校先の学校で、奇跡的に再会したんだよ」
....そして俺は母さんに芽衣が、白波ではないこと、剛おじちゃんが亡くなったこと、お隣さんが、芽衣の家であることなど、すべて話した。
すると母さんは、表情を暗くして言った。
「そうだったの...まぁお風呂でも入って来なさい」
俺は言われるがままに、風呂に入ることにした。
...俺は、風呂から上がりもう出来上がっちゃってる、親父の絡みを拒否しつつ、夕ご飯を食べて、自分の部屋にあるベットにダイブした。
「...あ〜、転校初日から、なんか疲れたなぁ〜」
そこから、記憶がない...どうやら眠りについたみたいだ...