PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ゆめをみる。 ( No.14 )
- 日時: 2010/08/26 07:40
- 名前: 椎香 ◆M4/Y.eOuE6 (ID: oYpakyoC)
03
私と湊と夏目は、海を見ていたはずだけど、湊は絶対、近くではしゃぐ結花とひなたを見てると思う。…だってそんなに寂しそうなんだもん。
——「アイツ等ラブラブだよなー、よっバカップル!かぁ?」
ニコニコ話す夏目を見て、私は少し腹が立つ。ほら、湊が寂しそうな顔をする。
「そうだねっ…」
寂しげな声を出すと、湊は走って逃げて行った。
「夏目最悪!!湊は、湊は…—」
私が湊を追いかけようと前へ向い走ろうとすると夏目が「湊がどうしたんだよ…!」
「ひなたが好きなんだよ!本当はすっごい寂しいの!!」
私が怒鳴るように夏目に答えると、夏目の顔は変わった。急いでまだ見える湊の背中を追いかけた。私は少し早歩きで、湊の近くへ寄った。
——「ごめん、湊、傷つけてごめん」
と夏目が湊を包み込むように、ぎゅっと力づよく抱きついた。嗚呼、こうやって優しくしてあげればいいんだ。湊は、涙を流しながらすうーっと眠っていた。
夏目と私は、湊の家へ着くと、湊のお母さんを呼び湊を渡した。
————嗚呼、なんて切ない関係なんだろう。私達、幼馴染は、みんな一人一人想いがあって、そして、幼かったんだ。
PR