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Re: しろべに。  ◆キャラ募集中◆ ( No.15 )
日時: 2010/10/20 21:59
名前: 卵白 (ID: lTlVXzN9)

◆第六話

ざざあざざあと風が吹きわたる。
空にはもう月が輝いている。

薄暗い通学路を雪那と歩いていたら、
後ろから声をかけられた。
「おい」
「…何」
声の主は桃だった。
腰パンでシャツ出し出し。第一ボタンはもちろんオープンな彼は、
学校でも結構な悪ガキとして知られるようなやつだった。

「あー桃くんだ!最近学校来てなかったよねぇ?」
「うん、ちょっとジタクキンシンってやつ」
「ジタクキンシン!?自宅謹慎って…お前また悪い事やったのかよ」
「悪い事って…そんなに悪い事してねえよ。ただちょっとみんなで花火しただけだけど」
「…多分場所が悪かったんだよ」
「おお!?何で分かんだよ!そうそう、小学校の前で。すげえなお前」
「あはは、桃くん面白い」

復帰記念なのか、桃は、これでもか!というくらい最大限に雪那に近づいている。
彼は雪那の事が大好きなのだ。
でも、あたしの事は…

「おい森野ぉ、これ開けてくんね?」
「…」パカッ
「おおぅ!さんきゅ、さすが怪力女」
「うるさい黙れ」
「やだね!やーいやーい怪力女ー!」

ただの怪力女、いや暴力女、いやいや凶暴女としか見ていない。
桃が触れ回るせいでこの間一年生にまで通りすがりに「凶暴…」って小声で言われる始末で、まったくいい迷惑だ。
そろそろ迷惑だしどうやって追い払おうかな、と考えていたその時。
桃が口を開いた。

「ところで森野、白井。知ってるか?…というかこれを知らせに来たんだけど」