コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: しろべに。  ◆キャラ募集中◆ ( No.20 )
日時: 2010/10/25 20:52
名前: 卵白 ◆7qRx8xrwgo (ID: lTlVXzN9)

◆第九話

チャイムが鳴ると同時に、教室の扉が勢い良く開いた。
「あ、たたた助けて!ちょっと…」

入ってきたのは亀井先生だった。
両手に大量の荷物を持ち、今にも荷物が落ちそうだ。

「大丈夫ですか?」
「先生大丈夫ー?」
「ごめんなさい、ちょっといろいろと持って来すぎちゃって」
「何を?」
「…みんなの大好きなテストです」
「えぇ!?聞いてないですよ!」
「はいはい、今から抜き打ち漢字テストです。時間は15分間。名前書いて始めてください」
教室中ブーイングの荒らしだったけれど、亀井先生はにこにこと笑って言った。
「このテスト、あんまり酷い成績だった人は居残りでお勉強してもらいますので、頑張ってくださいね」

みんなの顔が引きつるのを見たか見ないかの瞬間、あたしは猛スピードで問題を解き始めた。
居残りさせられちゃたまらない。

あたしが読みの問題を解き終わったその時、
かりかりと鉛筆やシャーペンの音だけが響く教室の外で、鈍い物音がした。

ごん、というような骨に響く音。
それに続いてなにかがばさばさと落ちる音が聞こえてきた。
そして、小さなうめき声。

先生達は職員会議。
教室にいるのは生徒だけで、今の音に気が付いたのは
どうやらあたしだけ。

あたしは席を立った。
そして教室のドアを恐る恐る開けた。


そこには、真っ青、いや真っ白な顔をした灰田さんが倒れていた。
思わず手に触れると、その手はぞっとするほど冷たくて、死んでいるのかと思ったけれど、
息はあった。規則正しい呼吸の音。

それを乱すように、クラスメイト達が駆けよってくる。
あたしはよく分からなくなった。

———灰田さんはどうしてこんなところで倒れているの?