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Re: しろべに。  ◆キャラ募集中◆ ( No.26 )
日時: 2010/10/31 21:12
名前: 卵白 ◆7qRx8xrwgo (ID: JkVnDcbg)

◆第十三話

朝。
次の授業は、教室でだから移動はなし。
私はもう重たくなった瞼をそのままに、ふらふらと教室を脱出しようと足を動かした。
どうせ、面白くもない、仲間内のおしゃべりがうるさいだけだ。
私を仲間に入れてくれるグループがある訳でも無し。

その時。
「ね、灰田さん」

男子の声で、呼び掛けられた。
声の主は、王城。

「…何?」
「俺さあ、灰田さ……」
「…なんでもないなんでもない!ごめんなさい灰田さん。行っていいよ」
王城の友達らしい、たしか黒執とかいうやつが王城を遮る。
「はぁ…」

意味が分からない。
私が通り過ぎようとするとき、王城がなにか不満そうに言うのが聞こえた。
「なんだよ!お前……のクセに」
「うるさいな…黙っとけ」
「はぁ!?そんなこと言ってると俺とタメのギャル紹介しねえぞ?」
「別にいいです」
…王城ってやっぱり本当にチャラい。
きっと一生分かりあえない人種だと思う。

ようやく教室から抜け出た。

「かりん!」
「あれ、葵?どうしたの?」
「ちょっと来て」

ぐっと腕を掴まれる。
こういうとき、葵って案外強引なんだな、と思いながら身を任せる。

「かりん連れて来たよ、美紅ちゃん」
「あ、ごめん、ありがとう!…どうも灰田さん。森野美紅です」
「白井雪那です」
「…え?森野さんに、白井さん?ってことは…」
「うん、そうです。察しが良くって結構」
この二人が属するもの、といえば。

『非』公式クラブ活動の一つ、「天地学園防衛研究会」、である。

「え?…私が?」
「次のターゲットかも知れない」
森野さんが、深刻そうな顔で言った。