コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あぁ…あと、もう少し…。(← ( No.402 )
- 日時: 2010/11/01 15:57
- 名前: そるとくりーむ ◆04Sod1e4Kw (ID: W3aU.Uy/)
「失礼……します……?」
恐る恐る部屋の中を覗いてみた。 と、その時————……
「何だお前、俺に逆らう気か? 蹇蹇匪躬、この言葉は誰の為にある言葉だと思ってる」
————……あれ? この声、七瀬だ……。
「逆らって何が悪いのかな。ってか、蹇蹇匪躬って……君、馬鹿なくせによくそんな言葉知ってるね」
———————……へ?
私は部屋の中から聞こえるその声に驚き、慌てながらも音を立てずに扉を閉めた。
中から聞こえたその声は、2人の男の声……ついでに言うと、2人ともかなりの美声……。
その一人目は七瀬で—————……じゃあ、あともう一人は一体誰……?
————……ガチャッ!!
その時。
閉めた扉が、誰かに再び開けられる。 それと同時に私は扉にぶつかり、ドンッと突き飛ばされた。
「い、っ、た、っ、い、っ、!?」
運悪く開いた扉が、扉のすぐ前に立っていた私にぶつかったようだ。
さっき扉は運悪く私の頭に直撃したため、衝撃と痛みで頭がクラクラする…。
視界がぼやけながらも、私は今の状況を確認するため起き上がった。
「だ、れ……誰、ですか……?」
自分の頭をさすりながら上を見上げる。
「大丈夫……? うわぁ、何この見た目からして醜い子」
すると……綺麗な群青色の瞳と目が合った。
って……—————……はぁ!?
み、み、醜い……だとっ!?
中から出てきた人……私を扉で突き飛ばした犯人。
そいつの言葉……“醜い子”は、明らかに私に向けられた言葉だった。
「は、は、はぁ!? あんた、いきなり出てきてなんて事言って……っ!!」
私は顔を真っ赤にして怒る。
「……ん? 何。 俺はあくまで君の第一印象を声に出して言ってみただけなんだけど?」
「第一印象が“見た目からして醜い子”ってどういう事よっ!? そして、あんた誰っ!!
そしてそして、よくも私を突き飛ばしてくれたわねっ!?」
すっかり我を忘れて怒り狂った私は、まるで噛みつくような勢いで言う。
が……、そんな私の怒りをよそに、
相手は極めて冷静に言った……。
