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Re: 1話 扉と鍵*5* ( No.47 )
日時: 2010/09/25 12:55
名前: 杏樹. (ID: W3aU.Uy/)

私は全速力で走って家に帰った。

「小さい頃は……本当体弱くて走ることさえできなかったんだよなぁ……」

そんなことを呟きながらリビングのドアを開けると……

ドアを開けてすぐにあるテーブルに、一枚のメモが置いてあるのが目に止まった。

「何、これ……?」

見てみると……その手紙はお母さんから。

『真白へ*。お母さんは友達とお食事に行ってきます。冷蔵庫の中に入ってるもので適当に食べてね』

……食事……いいなぁ……私も行きたかったのに……

「冷蔵庫の中って……何入ってるのよ……」

冷蔵庫を開けてみた。……——ガラーン……

中に入ってるのは、マヨネーズ、醤油、味噌、それと……水。

え……『夕食』になるようなものが全く入ってないんですけど…っ!?

「まぁ……いいんだけどね?お腹空いてないし……」

食事……多分、お母さんが帰ってくるのはそんなに遅くないはず。

たいしてお腹も空いてないし……部屋で何かしてよう……。

*   *   *   *   *   *   *

部屋に戻って……私がいるのはベッドの上。

「そうだよね……意外とあいつ、優しいんだよ……」

「けど……けどやっぱりムカつくし……っ」

……ベッドの上でぶつぶつ呟いて……今日と昨日の事…七瀬の事をずっと考えていた。

カタ……カタカタ……

「———……?」

……窓の外に、なんか……人の気配みたいなものを感じる。

「……何? 客? ……誰……?」

私は玄関から外を覗いてみようと思い、部屋を出ようとした。

「そっちじゃない」

……? 今、何か声が聞こえなかった?

『そっちじゃない』って……

私はゆっくり振り返った。

———————!!

「え……何、どうしたの…ってえええっ!!」

私の部屋の窓の外に居たのは……

今、一番見たくない顔……

あの……私・東雲真白の隣の席の……

2年A組学級委員長……

……七瀬雅玖……。


「そんなに驚くことか?」

「驚くわっ!! そりゃ…!! なんであんたがここにいるのよぉおぉっ!!??」

「学級委員長だからクラス全員の住所知ってんの」

……いや、そういうことをきいてるんじゃなくて……

ってかいくら学級委員長でも普通は全員の住所なんか知らないと思うんだけど……

けど、今はそんなこと言ってる場合じゃない!!

「何、なんの用!? 帰れ!! 今すぐ森に帰れっ!!」

「……森って……お前……」