コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 1話 扉と鍵*6* ( No.49 )
- 日時: 2010/09/25 12:19
- 名前: 杏樹. (ID: W3aU.Uy/)
「だから早く帰りなさいっ!! ……」
あれ……今ココにいるの、七瀬……?
ふと……今日の放課後の記憶……、忘れたすぎる過去の記憶が蘇る。
……あれ……七瀬って……な……七瀬……な な せ ……!?
私は今日の放課後……コイツに…あんなこと言って……
————!!
「いやあぁあぁあぁあっ!!!」
私は慌てて部屋の窓を閉めた。
「お……おい、いきなり何だよ?待て、東……」
「うっさい!!帰れぇぇぇぇ!!」
私は部屋を飛び出て、急いでリビングに避難した。
……が。
「はぁ、はぁ…ここまで来れば……って……っ!!」
「……甘いな」
「なんで……っ!!」
ありえない……さっきは私の部屋の窓の外にいたはずの七瀬が……
リビングのソファに座ってる……
……瞬間移動かああっ!?
「嘘でしょ……あんた本当に人間?」
「そうだけど?」
……………。
「用があるなら……早く言って……早く帰って……」
「今日の……放課後の事」
……っ!!はぁ……やっぱり、アレか……
「何……何、何が言いたいわけ……?」
ああ……もう……何も言わないでもらいたい……!!
それか、なんならいっそ早く言ってほしい!!
「お前さ……走って帰っていったけど……体、大丈夫なのか……?」
——————……。
ん……へ……ちょ、そこですか!?
てっきり……あの……あの発言の事を言われるんじゃないかと思ってて……
「うん……大丈夫……だけど……。」
予想外……逆にビックリだよ……。
「そうか……なら、俺は帰るから」
————……!!待って——っ……!!(出てけって言ったのは私だけど……)
何か私……大事な事を忘れてる気がする。
何か……コイツに伝えなきゃいけないことが……
それは……そ……それは……
『本当の気持ちを伝えること』—————……
そうだ……そうだよ……私、……本当の事…言わなきゃだよね……?
本当に……放課後のはただの言い訳で……本当は、凄く感謝してるって……言わなきゃ……!!
「待ってっ!!」
気づいたら、私は七瀬の腕を掴んでいた。
「……何?」
「七瀬……あのさ……
私、その…今日言ったとおり、アンタに感謝してるんだからねっ!!」
「へぇ……それはそれは、どういたしまして」
『なんであんな事言ったんだろう!』……そう思ったけど……
私…本当は凄く、七瀬に感謝してる。
それが……私の本当の気持ちなんだ……。