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♯13


「莉菜！！」

声がしてあたしはハッと振り向いた。

「麻ちゃん・・・」

麻ちゃんとえっちゃんが立っていた。

「莉菜りん、ごめん・・・ごめんねぇ」

えっちゃんが目に涙をためて言った。

「莉菜りんには、ないしょにしてって、ののりんに言われて、あたしたち、それで・・・」

えっちゃんの目にたまってた涙がゆっくり落ちてきた。

えっちゃん・・・。

「のんちゃんは、もう戻ってこないの？」

あたしが麻ちゃんに聞いた。

「乃々歌は昨日、引越してったよ」

「昨日・・・」

あたし、謝っておけばよかった。

こんなことになるんだったら、

もっと早く謝っておけばよかったんだ。

悪いのは、あたしだ。


「それで、これ。乃々歌から預かったの」

麻ちゃんが1枚の封筒をあたしに差し出した。

封筒には「莉菜ちゃんへ」と書いてあった。

封筒の下には、小さく、「1人で見てね」と書いてあった。




あたしはおそるおそる封筒を開けた。