PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あたしのわがまま。 ( No.71 )
- 日時: 2010/11/14 17:33
- 名前: ひな ◆sweet..wV2 (ID: lkXh3Ruz)
♯21
「乃々歌、行くわよ」
のんちゃんのお母さんの声。
ハッとして顔を上げた。
のんちゃんが、いた。
のんちゃんは寂しそうな顔をして電車に乗ろうとした。
「のんちゃん!!!!!」
あたしが叫んだ時はもう遅かった。
プシューっと扉が閉まってしまった直後だった。
のんちゃんは気づいてないみたい。
電車が発車した。
あたしは走った。
必死で走った。
「のんちゃん!!!!!!!」
叫びながら走った。
その時、のんちゃんがあたしを見つけた。
莉菜ちゃん
声は聞こえないがそう言ってるのだろう。
のんちゃんはあたしを見ながら
泣きながら笑顔を作っていた。
ホームの端っこまできて、あたしの足が止まった。
電車が小さくなっていった。
あたしは崩れこみ、その場で大声で泣いた。
「っ…ごめんね、ごめんねぇ…」
あたしものんちゃんに会えて、良かったよ。
そう言いたかった。
のんちゃん、ごめんね。
そして
ありがとう。
PR