コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re:         星恋   ★ ( No.45 )
日時: 2010/10/12 18:36
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: zc76bp3U)
参照: http://happylovelife612.blog27.fc2.com/




 第10話



 お風呂がおわると、基本10時まで自由時間となる。
 10時になったら、消灯して先生が見回りにやってくるのだ。
 私達の班は、9時半をすぎたころに布団を敷いて、布団の中で、語り合うことになった。
 

 「ねえねえ、みんなすきな人いるー?」


 中田千紗がそうきいた。しかし、皆は首をふった。私も首をふった。
 私は本当に仲の良い子にしか、好きな人をカミングアウトしないことにしている。
 今日の望と森野はまあ……特別? ああみえて、あいつらは結構口堅いし。


 「そういえばさー、隣のクラスの、いるじゃん、ほら」


 そう話をふったのは、宇野恵子。剣道をやっていて、背も高く、眼鏡をかけている。
 千紗が「なにが?」ときくと、恵子は「す……鈴野愛可!」と答えた。
 その言葉に、私は敏感に反応した。絵磨も、そうおもったのか、体をびくっと震わせる。

 
 「鈴野愛可がどうしたの?」
 「あのね……あの子、超たらしでしょ」
 「うん」


 愛可がたらしということは、皆しっていた。恵子は話を続ける。



 「4月にできた彼氏と別れて、今は喜嶋と付き合ってんだけど、また気になる人ができたんだって」
 「はぁー? なにそれー」


 鈴野愛可は、低学年の頃から、好きな人がコロコロかわっていたりしていた。
 4月に付き合い始めた彼氏と別れ、告白された喜嶋崇と付き合い始めた。
 正直、私からいわせてもらうと、愛可は特別美人ってわけでもないし、性格がいいというわけではない。
 男子ってほんとうによくわからないなー。


 「そのきになってる人が、2人いるんだって!」
 「えっ、誰それ?」


 恵子の言葉に、皆は恵子のほうに視線を集中させた。私も息をのむ。
 つぎの瞬間、恵子の口からは……。
 三井優志と、姫吉怜緒のなまえがだされた。瞬時に、私と絵磨は顔を見合わせる。


 「まーじー? 三股?」
 「この調子だと、喜嶋と別れそうだね」


 私は絶句した。
 鈴野愛可に、1人の人を好きになる、とかいうのはないんだろうか。
 そりゃあ、好きになるのは自由だし、1人の人をこれから一生愛し続けるなんて、無理だ、とおもう。
 でも愛可みたいに、1週間に1回のペースで、好きな人変わるってどうなんだろう。


 「かわいそうに、喜嶋超鈴野愛可命だもんねー」
 
 千紗の言葉に、皆は相づちをうった。



**



 2日目は、朝食をとったあと、バスにのって、とある公園にいくことになっていた。
 この公園で、カヌー、カヤックなどを体験させてもらうことができるらしい。
 
 3日目は、朝食後に、宿舎の近くにある山をのぼることになっていた。
 これがかなり疲れ、頂上についたときには、倒れそうになった。

 4日目は、ナイトハイク。いわば、夜の森を班で歩くみたいなかんじ。
 井戸とかがあって、ムードがでてて、結構怖かった。

 そして5日目、今日の夜は、レクリエーションをすることになっている。
 私達の班は、赤ずきんだった。